いつからだろう、この虚無感を抱えるようになったのは。
いつからだろう、景色が色褪せて見えるようになったのは。
いつからだろう、自分という存在が揺らいだのは。
頬に冷たい風が突き刺さる。凍った空気は空に雲までも凍て付かせ、厳冬の訪れを感じさせる。
街を歩く僕の心も無機質な灰色の世界に染まり、見慣れた道をただひたすらに進むだけ。
自分と外界との間に出来た見えない壁越しに見る人々は、生気に満ち溢れているように見えた。
嗚呼、この世界で僕は孤独だ。
自らの存在を肯定することも出来ず、目の前の凍った世界に戻らない過去の影を探す。
喪失した自信。欠けた歯車。断ち切れない負の連鎖。
今日も僕はポケットに手を入れながら外界を見つめる。
はい、1週間前に財布無くしました。どうやら昨年の反省はまだ生かされていないようです。
p.s.洗濯機の中にはありませんでした。