ご無沙汰しております。主将の都倉です。
まずは、先日の全日本学生優勝大会において、応援してくださったOB・OGの先輩方、関係者のみなさま、本当にありがとうございました。そして、不甲斐ない結果に終わってしまい申し訳ございません。普段の稽古の甘さが出た、言い訳のできない敗戦だったと考えています。チームをまとめ上げ、部員たちの良さを引き出すという、主将としての責務を何一つ全うすることができず、非常に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
反省すべき点は山のようにありますが、まずは柔道に、そして、私生活に取り組む姿勢そのものを改めなければいけないと思います。
技術論云々ではなく、柔道への取り組み方自体が間違っていたということを、結果として突きつけられたと理解しています。思い返せば、甘さに気付くタイミングはたくさんあったと思います。WCTで誰一人として入賞できなかったとき、東京学生で二部降格ギリギリまで追い詰められた時、日本大学に大差をつけられて負けたときなど、たくさんありました。それにも関わらず、現状に甘んじて、変わる努力をしなかった結果が今回なのだと思います。これまでよりも確実に弱く、小さいチームであるにも関わらず、今まで通りの努力をしていては勝てるはずがありません。このままでは、尼崎にも届かず、早慶戦も悲惨な結果に終わることは目に見えています。この悔しい負けを糧に、個人としても、チームとしても変わるしかないです。
勝つための稽古、勝つための食事、勝つための睡眠、1日中全てが勝負だと思って、毎日本気で生活したいと思います。チームとして変わるのは今がラストチャンスだと思います。11月に控えた早慶戦を視野に入れて、今から眼の色を変えて努力します。
部員のみんなに読んで欲しい本があります。「スラムダンク勝利学」です。スラムダンクを題材にスポーツ選手が身につけるべきメンタリティが解説されている本です。私はこの本のなかでも、特に「自信」について語られている箇所と「チーム」について語られている箇所に感銘を受けました。今の慶應柔道部に足りていないことが詰まっている本だと思います。
印象に残っている「石理論」を紹介しておきます。(スラムダンク勝利学第10章からの引用です。)
「”全力を尽くす”ということがしっかり習慣づいていれば、正しい目標と現在位置を把握している選手にとって、目標を達成する時期はいつか訪れます。ところが、なかなか目標が達成できないのは現在位置と目標を結ぶ途中で、全力を尽くすことを忘れてしまっているからなのです。そのことを分かりやすくするために、私の”石”理論を例に説明しましょう。目標達成の日時と現在位置とが決まっていれば、自ずとその間の道、つまり日数が具体的に決まります。半年後のインターハイの予選であれば180日、4年後のオリンピックであれば365×4=1460日ですが、この間の日々を、するべきことに全力を尽くして生きるということなのです。つまりスタート地点から目標までのラインに日々、全力を尽くしたということの証(あかし)として、一日一個石を置いていき、それを積み重ねていくというのが、私の”石”理論です。従って、今日の練習に全力を尽くすことも、明日のオフ日にしっかり休むことに全力を尽くすことも、そして大事な試合の前日の練習で全力を尽くすことも、すべて同じで、その日の”石”(全力を尽くすこと)を一個しっかり置くということなのです。なんとなく一日を過ごすことは、その”石”をどこかに捨ててしまうことです。試合が近くなって焦(あせ)ったり、不安になったりするのは、これまで辿(たど)ってきた道のりにしっかりと”石”を置いてくるべきだったのに、どこかで無駄(むだ)に捨ててきてしまい、道のりを振り返ってみると”石”がない部分があるからで、その穴埋めをしようとしても、もうポケットの中に”石”がなくなってしまっているからなのです。」
早慶戦までの日数を数えると、私たちに残された石はそれほど多くないことがわかります。全員がこれから毎日、確実に石を置くことでしか、チームの目標は達成できないでしょう。他にも素晴らしいことがたくさん書かれているのでぜひ、読んでもらって、今のチームについて議論をしたいです。宜しくお願いします。
今のチームが変わるためには、まずは私が変わるべきだと思います。心を入れ替えて、行動と結果で部員たちを引っ張っていけるよう、残されたわずかな時間を大切にして、死に物狂いで頑張ります。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願いいたします。
おわり