こんばんは。小野佑眞です。

関東が梅雨入りし雨の日が多い中、雨ニモマケズ、風ニモマケズ、今日も六徳の民は強く生きております。皆様いかがお過ごしでしょうか。

練習再開の兆しがようやく見え始め、本格的に部活動を再開できる日が近づいていることに歓喜する自分がいる傍ら、日々積み重なるレポートや課題の数々に圧倒され毎日中内先輩と滅入ってしまっている自分もいます。

 

さて、今回はコロナで良かった!寮にいてよかった!と思ったことを書いてみようと思います。前回と同様、一大学生の考えですのでお手柔らかにお願い致します。

 

コロナ禍において、多くの人は他人とあまり関わらず、自ら、課題ややるべきことをこなしてきたと思います。私自身、これらは自らを律し管理する、という点において非常に重要で、かつ考えさせられた部分でもあります。しかし、私は今六徳舎に住んでいます。周りにはいつも先輩方がいます。憐れみを抱くまでではありませんが、正直私は、そうでない人よりもかなり幸せ者だと思います。

 

なぜか!?

 

そこに「議論の場」があるからです。

さすが六徳舎、アテナイのアゴラ(古代ギリシア時代都市国家ポリスにおける集会の場)を彷彿とさせる発展ぶりです。

六徳舎では不定期に高頻度で、リビングに於いて話し合いが行われています。テーマは、近頃話題の若手歌手(あいみょんとか)に関するものから、慶應義塾體育會柔道部の行く末に至るまで、ジャンルを問わず多岐にわたります。

主なメンバーは、篠原先輩、岡崎先輩、中内先輩、たまに中野先輩と蓜島先輩です。それぞれに自分の考えがあり、議論を展開していく。なんともいえない充実感があります。

 

「自分の意見を述べることの気持ちよさ」、これは話し合いで得られる大きなメリットだと私は思います。

六徳舎では、何を話したって良いんです、みんなが耳を寄せてくれているんです、気持ちがいいに決まっているでしょう。また、自らの意見を議論の場に出すアウトプットのいい機会にもなります。議論の的になるテーマは、大体日々の生活の中で寮民たちが感じていることが多いですから、尚更テーマに対する意見は具体的でかつ親身になって考えることが出来ます。

 

話し合っていて、最も熱くなる話題はやはり、「塾柔道部」に関することです。このテーマは定期的に度々発生するのですが、なんと言っても1年生から4年生まで、部に対して、特に、日々考えているメンバーが揃っていることがポイントです。

幹部である篠原先輩の、情熱的な、しかし物事全体を俯瞰した、筋の通った一貫性のある、圧倒的な意見。

我らが寮長、岡崎先輩の、人間味あふれる、思わず頷いてしまうような意見。

次世代のエース中内先輩の、一見クールな、しかし物事の真髄を突く意見。

それぞれの世代が、それぞれの立場で、意見を交換し、考える。4年生の先輩方はこんな事を考えてくれているんだな、次世代の僕たちはこんなことを考えているんだぞ、共感できるからこそ気持ちがいい、共感してくれるからこそ気持ちがいい。ただし、共感だけで終わらないのが議論というものです。例え明確な結論が出ずとも、やるべきことや直すべきことは浮き彫りになります。

 

なんだか前回と同じようなことを述べてしまいますが、「軸」というのはやはり上記における重視すべきことであると思います。

人間というのは、「感情」に弱い生き物で、それが「怒り」を想起させるものであったり、「面白い!」と思えるものに興味を惹かれるなど、その情報や行動・意見が正しいかどうかはさておき、これらの感情を揺さぶるものに流されがちです。これは現代におけるいわばポピュリズム的な潮流にも繋がるもので、物事の真偽を軽視してそのエンターテイメント性が重視される。今回の都知事選で、小池知事が勝利確実と謳われる所以も此処にあると思います。そんな中、自らの「軸」とはどのようなものであるべきなのでしょうか?

 

今回は、この「軸」を「塾柔道部」と紐付けてみます。

価値観の強要」、これはついこの間の話し合いで出た新出語句です。皆さん、メモしておきましょう。(時折こんな感じの名言的なものも生まれます笑)

塾柔道部の一員として学生生活を送る上で、全部員が1つの不動な価値観を持つべきだ、という話の中で現れました。現在の柔道部は、高校が慶應出身の学生だけではなく、様々なバックグラウンドを持つ学生で構成されています。そんな中、全員が1つの、慶應としての、価値観を持つことは、必須事項であると私は思います。この価値観は入学後に、先輩方から学ぶ、というよりむしろ強要されるものです。それは、稽古を通してであったり、飲み会の席であったり、とにかく日頃部員として関わる中で自然に進行・浸透していくものです。今のご時勢、世間的に、パワハラ・モラハラといった「強要」の片鱗を担うような事柄はやりにくいですが、だからこそみんなで腹を割って話し合うということが担う役割は大きいではないのかな、と思います。

 

そして前述の通り、「価値観の強要」は「価値観の共用」に直結します。

部員1人1人が「塾柔道部員」としての強い意識、そして共通の認識を持つ。これは、塾柔道部の発展に直接的に繋がり、なおかつ個人の責任感にも関与すると思います。柔道だけでなく、勉強だけでなく、人間としての確固たる人格形成を目指せる、という部の素晴らしい強みを、存分に有効活用するべきだと思います。

 

なんだか、偉そうなことをズラズラと述べてしまいましたが、全て六徳舎で過ごした記憶を頼りに綴ったものです。完全な持論ではありますが、ぜひご一読していただけると光栄です。

なにか、ご意見がある方はぜひ六徳舎までお越しください。

 

おわり

 

<追伸>

依田くんお誕生日おめでとう🎂