平素よりお世話になっております。
薬学部2年の海部花です。

毎年年末の雰囲気が街中に漂い始めると、「去年今年 貫く棒の如きもの」という高浜虚子の句を思い出します。私は結構この句が好きです。
今年はとにかく多忙な年で、冬休みぽくなってきたこの数日間、久しぶりに母とスーパーで夕飯の買い出しをしたり、双子の兄と祖父母の家まで少し長く歩いたり、そんなことが嬉しくて仕方ないこの頃です。

 

2024年は兄の浪人が終わったり、ピアノのコンサート復帰したり、成人したり、ギターを買ったり、旅行に行ったり、免許取りたてすぐに車庫で派手に擦ったり、怒涛の一年でした。楽しかったなぁ。

そんな今年を振り返ってみて、一番のハイライトはやっぱり脳外科の研究室に入ることができたことでした。
以前少しだけ書きましたが、私は中1の頃から脳腫瘍について学びたいと思い続けてきて、それがようやく叶ったからです。
中学の頃は圧倒的な知識不足で何を学べるかもわからず、高校ではよくわからないまま漠然と論文を読み、大学一年ではフレッシュマンなりに実験手技を教えてもらえる研究室を転々として、そして今年、先生や先輩にこれまで相談してきたのが奇跡みたいに繋がっていって、ようやく辿り着いた場所です。色々な方に助けられました。

そしてこの研究室は、高校生の頃に父が送ってくれた記事に載っていた、進路を決断したきっかけの一つになったほどに強く感銘を受けた論文の発行元であり、文字通り雲の上のように感じていた研究室でした。

配属にあたって教授と面談をしたのを今でも良く覚えています。前述した論文を執筆した大先生、部屋に入るなりオーラに威圧されてとても緊張しました。最初は少し怖いとすら思いましたが、話をしていくうちにとても優しい表情をされていたのが印象的です。研究許可を頂けた時には本当に嬉しかったなぁ。
夢のようで、自分のことではないみたいでした。

でもこれは嬉しい現実で、やっと辿り着いたこの研究室で、しっかりと突き詰めて頑張ろうと思います。

 

 

「この道で良かったと思えるようにその場所で努力するんだ」というのは中高の先生がよく仰っていたことです。
音楽やら文学やら、大好きな趣味を経由したり、その度思い描いた方向ではない方に進みながらも、今の自分の境遇が良かったと思えるように、引き続き頑張ろうと思います。

無数に広がる選択肢からどの道を選んでいくのかは難しく、やはり、なるようになる、なるようにする、という母の教えを私も大事にしています。
やりたいこと全部選べたらいいのになぁなんて思うこの頃です。

 

そんなことをあてもなく考えるたびに、やはり自分はあまりにも人に恵まれていると感じます。
2025年も感謝を忘れずに参ります。
自分も少しでも誰かのためになれたらいいなぁ。

 

ところで先日、OBの先輩がピアノの練習と柔道の練習の違いってなんだろうかとおっしゃっていました。1ヶ月くらい考えていますが、いまだにわからずにいます。じっくり考えながら、年越ししようかなぁなんて思っています。

 

今年もお世話になりありがとうございました。
それではみなさん、良いお年をお迎えください。

 

 

おわり