明日、私の17年間の柔道人生の一区切りを迎えようとしています。
長いようで短いようでやっぱり長かった17年間の柔の道は、僕の人生に最高の彩りを与えてくれました。酸いも甘いも全部全部を経験させてくれたのも柔道でした。
本当に本当に本当に色々なことがあった柔道人生。苦しいことや悔しいことの方がはるかに多いはずなのに、今思い出すのは他愛もない仲間との大切な思い出の日々です。過去を振り返り文章にまとめようとしましたが、やめます。思い出が多すぎます。そして、ずっとずっと僕の傍にあった柔道が、仲間との当たり前の日常が終わってしまうと考えると 寂しくて涙が止まらなくなってしまいそうで。
過去の話は試合が終わった後にお酒でも飲みながら、死ぬほど語り合いましょう。この先何年もずっと。お酒に酔うと僕は「柔道って最高だよな。お前らも最高だよ。」と語りだす癖があるので煙たがられていますがたまには付き合ってください。柔道部のみんなのことがなんだかんだ大好きだから。柔道部の日々が一生忘れることのないかけがえのない宝物だから。
なので、最後は柔道を通じて出会った人、支えてくれた大切な人たちへ感謝の気持もちと 早慶戦への想いを綴らせてください。
【家族へ】
ここまで僕を育ててくれて、何不自由なく何でも挑戦をさせてくれて、ずっと心の支えになってくれてありがとうございました。母は中高時代、帰りが夜遅くになった時も当然のようにいつも温かいみそ汁とおにぎりを作って家で待っていてくれました。あれほど心に染み渡るご飯を食べることは二度とないと思います。父はどんなに遠い試合でも、どんなに朝が早くても、試合に出るか分からない時でも試合会場に駆けつけて、誰よりも大きい声を出して応援してくれました。いつも本当にありがとう。元気がない様子を見るとそっと背中を叩き何も言わずにそっと応援してくれたその両親の手は誰よりも温かく元気をもらえました。今年一年、家族のおかげで乗り越えることが出来たと思います。最後の試合で成長した姿を見せられるように頑張ります。
【悠友館の皆様へ】
僕の柔道人生の原点となった悠友館。5歳からの10年間、長い間、本当にお世話になりました。「悠久に続いていく友が出逢う場所であってほしい」という館長先生の想いが込められている悠友館。たくさんの別れも経験しましたが、その意味通り柔道を通してかけがえのない最高の仲間に出会うことが出来ました。僕の人生でかけがえのない存在にめぐり合わせてくださり本当にありがとうございました。
【鏑木先生へ】
高大の7年間、本当にお世話になりました。ありがとうございました。高校時代は先生が本当に恐ろしく、チラチラ先生の表情を伺いながら練習をして何度も怒られていました。怒られるのが嫌だなと思ってしまったことも正直何度もありました。しかし、大学に入り、 誰にも怒られない環境になった時に初めて、自分のために何度も叱ってくださり本気で向き合ってくださったことのありがたさを知ることが出来ました。高校2年の選手権予選の決勝戦前、ほてっていた両頬を冷たい手でパンっと叩き「お前なら必ず勝でる。頑張れ!」 と励ましてくださり、下がっていく体温とは裏腹に、心は燃え上がったのを覚えています。 大学では結果で恩返しすることが出来ず申し訳ございませんでした。今後の人生も先生に教えていただいた”克己”の精神で精進していきたいと思います。
【笹野監督へ】
いつも暖かく私たちを見守ってくださり誠にありがとうございました。1年から3年まで私は監督がこんなにも柔道部のために自らの時間を削り行動してくれていることを知りませんでした。本当に感謝しております。色々あった今年はご迷惑をたくさんおかけしたと思います。本当に申し訳ございませんでした。そして、今年の監督の試合オーダーは後半にかけて冴え渡っており、私たちを助けてくれました。
監督ほど塾柔道部を愛し、柔道部のために動いてくださっている方はいません。改めまして、ありがとうございました。明日はよろしくお願いいたします。
【お世話になった先輩方へ】
今年1年間、塾柔道部の活動に多大なるご支援をしていただき誠にありがとうございました。主将として組織を動かしていく中で、先輩方の偉大さや、ご支援のありがたさを痛感しました。毎週のように週末になると練習に参加してくださる先輩方がいらっしゃるといつも嬉しい気持ちになりました。感謝する先輩方が多すぎるので、早慶戦での戦いにて恩返しできるように頑張ります。何卒応援のほどよろしくお願い致します。
【大切な後輩達へ】
一年間、小さくて頼りない僕についてきてくれて本当にありがとう。試合でなかなか結果を残すことが出来ず、楽しい思いをあまりさせてあげられずに本当にごめんなさい。それでも、次の大会に向け前を見て突き進む後輩たちの姿を見て、頑張ろうと強く思うことが出来ました。改めて、本当にありがとう。いつも一生懸命で真っすぐに強くなりたいと必死に努力してきた後輩達は1年間を通して柔道家としても人としても確実に成長したと思います。そして、そんな後輩たちを誇りに思います。本当にかわいい後輩たちです。これからもずっとずっと応援しています。井口、あつき、むね、陸斗、来年のチームを頼みました。監督を含めてみんなで選んだ幹部たちです。自信をもって最高のチームを創り上げてください。みんな仲良くね。
明日、最後にもう一度だけ力を貸してください。
みんな頑張ろう。
【大切な同期たちへ】
塾高生組は7年間、大学で一緒になった仲間は4年間いつもそばにいたのは同期たちでした。他愛もない話で大笑いしたこと、練習後の風呂で手がしわしわになるまで何時間も語り合ったこと、試合で共に勝利を喜び、敗北に涙したこと、試合後道場に戻って「次は勝とう!」と決起してトレーニングしたこと、どの瞬間にもいつも同期たちがいました。
本当にいつもありがとう。
皆を笑顔にしてくれた謙太、年齢が上で実は頼りにしていたアイドルと馬が好きな南雲さん、日本語はずっと変だったけど最後まで頑張ってくれた凱一、なんだかんだ一緒にいる時間が多かった最近ムキムキの陸雄、ニコニコ笑顔でいつも柔道部を支えてくれた文乃ちゃんあやちゃん、話をまとめるのが下手くそな私をいつも助けてくれた頭のいい恭平、チームに勝利を手繰り寄せてくれた蓮太郎、喧嘩もしたけど最後はいつも味方でいてくれた熊さんコリー。こんなにもユニークで頼もしく最高な同期たちと柔道部を走り抜けることが出来てよかったです。自慢の同期たちです。
最後、一緒に頑張ろうね。
最後に、
【大好きで大切な全ての仲間たちへ】
みんなに出会うことができて本当によかった。
僕は柔道が好きなんだと思います。
最高の仲間と人生をかけてきたかけがえのないもので、最高の笑顔で終わりたい。
勝ちたい
結果が全ての残酷な世界で、死ぬ気で勝ちに行きましょう。
慶應義塾體育會柔道部主将 藤井大志