失礼致します。甚だ僭越ながら自己紹介させて頂きます。私本年度慶應義塾体育会柔道部、並びに慶應義塾大学環境情報学部1年の本吉嵩琉(もとよしたける)と申します。以後よろしくお願い致します。
出身は石川県羽咋市。出身校は神奈川県東海大学付属相模高等学校になります。石川県と聞くと大体金沢市を思い浮かべるものと思いますが、金沢市から40km程離れた羽咋市(はくいし)で育ちました。この読み方が分かりずらい羽咋市は、海、山、田んぼといったザ・田舎のような風景が広がっています。また、UFOの街と言われており、コスモアイル羽咋という本格的な宇宙博物館があったりします。とても人が温かく帰りたくなるような地元です。
続けて私の柔道歴について書かせていただこうと思います。
私が柔道と出会ったのは、7歳の頃です。それまではサッカーを習っていましたが、幼いながら自分の性格的に団体競技が向いてないと感じ、個人競技をしてみたいと考えました。そんな話を家族としていたら、母親と祖父が過去に柔道をしていたと知り、柔道をしてみたいと思いました。また、当時の将来の夢が警察官や鑑識官であったこともあり、興味が湧き始めました。初めて邑知少年柔道教室に見学にいった時は、柔道がとてもかっこよく見えたのはもちろん、当時のキャプテンがハンドスプリングを軽々やっていることがかっこよすぎて、その場で始めることを決意しました。初めは柔道に行くというより友達と遊ぶために行くという感覚でしたが、いつの間にか柔道にのめり込んでいき、週4回の稽古でも毎回稽古スタート1時間前に道場に行って、打ち込みをするくらいにまでなっていました。低学年の頃は、試合に出ても一回戦負けばかりで悔しいという感情が出ないほど弱かったです。高学年になるにつれ、少しずつ勝てるようになり、全国大会に出たいという目標もできました。この目標を達成するべく、毎日柔道の日々を過ごし、6年生で全国小学生学年別柔道大会に出場できました。県大会優勝と同時に出場が決まった時は、初めて嬉しくて泣きました。本戦では、優勝した相手と対戦して、日本トップの強さを痛感しました。中学校では、日本一を目指そうとこのとき思いました。
中学校は本来いく学校とは違う邑知中学校に進学しました。ほとんどの時間を柔道に費やしながら、勉強塾に通うという日常でした。今思い返すとなかなかのハードスケジュールを過ごしていて、過去の自分を尊敬できます。そんな日常を過ごしていましたが、私たちの代では全国中学校柔道大会が新型コロナの影響によって中止となり、目標であった日本一というものに挑戦することさえ出来ずに、中学柔道が不完全燃焼で終わってしまいました。高校柔道でもう一度目標に向かって励もうと、真剣に進路について考えるようになりました。その時、昔からの憧れである東海大相模が一番に思い浮かび「東海大相模のような一本が取れる柔道がしたい」と強く思うようになりました。地元から過去に先輩が進学していたことから、初めて稽古に参加できることが決まりました。半分緊張半分楽しみの中参加したことを今でも鮮明に覚えています。また、この稽古で進学できなかったら、高校では柔道をしないというくらいの意気込みで参加しました。気合の声と道着の音だけが鳴る打ち込みや稽古前は笑顔で話し合っていた先輩方が鎬を削る乱取り。雰囲気から全てが初めてでこれが日本一を目指す組織の在り方なのかと感じました。それと同時に絶対にこの高校で柔道がしたいと思いました。部員8人の公立中学ながら本気で取り組めた中学柔道は最高でした。
高校入学後は、稽古では立っている時間の方が短いほど投げられ続け、自分の柔道を忘れかけました。トレーニングでは、朝早くに起きることに慣れず、ついていくことに必死でした。その日その日を全力で過ごしているうちに先輩方の代も終わり、あっという間に私達の代が始まりました。生活のキャプテンとして位置付けられる寮長になりました。尊敬する先輩が寮長をしていたことから、選手としても寮長としてもその先輩を目指そうと意気込みました。迎えた選手権予選では準優勝。絶対に勝ちたいと思っていただけに負けた時は、会場の外でひたすら泣きました。この後すぐにあった大会でも準優勝。勝ちきることの難しさを押し付けられました。勝ち切るための何かを探し続けインターハイ予選まで励みました。しかし、現実はそう甘くなく、あっけなく終わってしまいました。審判の手が相手の方が上がった時は頭が真っ白になり、何も考えられませんでした。ですが、後日考えるとこれだけ柔道にかけてきたからこそ、あの感情だったんだなと考えられました。関東大会でも、自分がポイントを取れていたら優勝できていたあの決勝戦はまだまだやってきたものが足りないと言われているようでした。何も満足できるような結果は残せなかった中でも、関東大会のキャプテンを任せていただいたり、海外遠征の東海大系列選抜メンバーに選んでいただいたりなど東海大相模でしかできないことを沢山経験させていただきました。まだまだ書きたいことはありますが、簡潔にまとめると最高で幸せでした。
受験期は、監督や先輩方など周りの方にご指導していただき合格することができました。感謝してもしきれません。今後は私にしていただいたサポート以上を受験生にすることを目指します。そして、慶應義塾體育會柔道部の一員として、貢献できるよう日々精進致します。また、今まで読み手だったこの部員日誌を書かせていただけることにとても嬉しく思います。私の部員日誌がまた読みたいと思ってもらえるような内容の日誌を書いていきたいと思います。
大学生活が始まって一ヶ月ですが、新たな出会いや経験の連続でとても充実した日々を過ごさせていただいています。大学生活では周囲の方への感謝の気持ちを忘れず文武両道を目指します。精一杯頑張って参りますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。