こんにちは。暑いからと冷房を入れて寝たら翌朝凍えながら起きる日々を過ごす土屋実里留です。

紫陽花が好きなのでこの季節はすこし楽しみですが、湿気で自分の頭も紫陽花みたいに膨張するのであまり好きではありません。しかし、最近梅雨が好きになる出来事が一つあったのでお話しさせていただこうと思います。

 

一週間前、雨が降るか降らないかの微妙な天候でした。私はきっと大丈夫だろうと強気になり傘を家に置いて大学に行きました。しかし、大学が終わり最寄り駅に着いた時、雨が降ってきました。その日は何故か強気で家まで傘などさしてやるものかと思い、コンビニでビニール傘を買わずに家まで歩き出しました。雨に濡れながら歩いていると男の人が突然、「この傘使ってください」と自分の使っている黒の折りたたみ傘を差し出してくれました。私はあまりの突然の出来事に驚きながら「大丈夫です。」とお断りしました。すると、男性は「僕はもう一本持っているので」と私に傘を渡して歩いて行ってしまいました。私はいきなりの出来事に戸惑い、元気よく心を込めてお礼を言うことができませんでした。状況を理解した時には男の人はもう遠くにいました。しっかりとお礼を言えなかったことを悔やみながらどんどん小さくなっていく男の人の背中を見て、ハッとしました。彼は傘を差していなかったのです。つまり、私のためにもう一本傘を持っていると嘘をついてくれていました。

 

私はこの無償の優しさに心が温まりました。大人になるにつれ、生き抜くことの難しさ、社会の厳しさを知り、また優しいだけでは幸せになれないし、傷ついたり損をするということも知ってしまいました。需要と供給・対価や自分の利益を考える狡賢い人間になっていました。汚れている自分が惨めで醜く悔い改めようと反省しました。

このような行動は、頭では分かっていてもいざとなると行動になかなか移せないものです。今回の優しさは自分の中の忘れていた感情を思い出させてくれました。私も困っている人がいたら、他人だからと知らんぷりするのではなく、誰彼構わず手を差し伸べて誰かの力になりたいと思いました。小さい頃、「人に親切にしましょう」と母親から何度も言われてきました。またキリスト教でもあったので「隣人を愛せ」と教わりました。小さい頃はこれらの言葉に素直に従いできていました。この当たり前を思い出して、もう一度、無償の優しさが「当たり前の行動」になるように心がけようと思います。

 

最後にもう一つ、私事で申し訳ないのですが留学生のレイナがいなくなることを考えるのがとても寂しいです。彼女はいつも明るく、優しくて無限のスタミナで部に明るくフレッシュな風を吹き込んでくれます。日本語が信じられないくらいきれいで尊敬するところしかありません。レイナは考え方もとても柔軟で大人で、私にはないアイデアを教えてくれてとても勉強になります。レイナにたくさん相談に乗ってもらったり、楽しく恋バナをしたり、帰り道一緒に帰ったり、お酒を飲みに行ったりと大好きでとても大切な存在です。そんなレイナが帰国してしまうと考えると悲しくてたまりません。しかし、まだまだ12月までいてくれるので、最後の最後まで色々な楽しい思い出をレイナと作りたいと思います。

柔道部に入ってくれてありがとう!たくさん遊ぼうね!!!