先日、FWJという団体でフィジークのコンテスト大会が行われました。ちゃんとした名前はEVOLGEAR PRESENTS IFBB Professional League『TOKYO PRO MEN’S PHYSIQUE SUPER SHOW』というらしいですが、要するに日本トップクラスの筋肉マンが集まる大会です。

個人的に、フィジークという競技を見ることが結構好きで、競技がまだマイナー(今でもマイナーかもしれません…)だった7年前ぐらいからずっとフォローしています。この大会では、日本で初めてのメンズフィジークでの“MR.OLYMPIA”出場権を獲得した湯浅選手の優勝で幕を閉じました。わかりやすくいえば、この選手が日本代表になって次世界大会出られるよといったところでしょうか。

フィジークの面白さは、もちろん各選手の進化を見届けることにもあります。単純に筋肉すごい人を見るのは面白いです。7年前は狭い駐車場を手作りで改装して、壁のでっぱりを探して狭そうに懸垂していた人が今では豪邸に住み高級車を転がしてアパレルで大儲けしています。特にフィジークという競技業界にはYouTubeなどのSNSで自分のライフスタイルを頻繁に発信しがちな選手が多いので一視聴者としてはこれほど見ていて面白いことはありません。柔道で例えるなら、大野将平選手が「モーニングルーティンをとってみた」、「おすすめサウナ5選」、「阿部一二三選手と本気で乱どりしてみた」のようなコンテンツを毎日配信しているようなものです。ファンにとってはたまらないことがお分かりいただけるでしょうか。

しかし面白さはそこだけではありません。名前が正しいかはさておき、ここではこのような世界を「筋トレ業界」と呼ぶことにしますと、この「筋トレ業界」にはかなり派閥意識があります。他にも大会を運営する団体もたくさんあったりするのですが、これがまたみんながみんな仲良しこよしというわけでもないのです。選手の思想もそれぞれで、ある団体を名指しで批判する過激な人もいれば、まったく口を出さない選手もいます。「筋トレ業界」で先生と呼ばれる人がいれば、その先生にかみつく若手の選手がいたりします。これらのやり取りはここでは語れない程に複雑で、バチバチしていて、過激な内容も含むのですが、これがさながら昼ドラを見ているような面白ささえあるのです。この「筋トレ業界」の勢力図の変遷もまた私にとっては非常に興味深いです。

終始こいつちょっと何言ってるかわからないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ぜひみなさんも「筋トレ業界」たるものを覗いてみてください。

ちなみに柔道部には結構私と同じ趣向をもつ人がいるので話していて楽しい限りです。

おしまい。