こんにちは、3年の高です。季節の変わり行く速さに目を疑います。絶好調のボルトがフライングしても追いつくことはできないはずです。この世界は強制的に正常化されるようにできているので不純物はすぐに修復されてしまいますが、去った季節や散った桜はきっと失われません。また春を待つのです。
「人生は芸術を模倣する」オスカー・ワイルド
僕が1番大切にしている言葉です(n回目)。人の生が心であるならば、HeとArtは切っても切り離せない関係にあるのでしょうか。そんな人生を生きたいと常々思っているわけですが、最近表現をすることは自由でもそこに意味を持たせることが難しいことを体験しました。Chim↑Pomは「表現とはモチーフに対して何かしらの当事者性を持つことである」と言いましたが、表現することでさえできていない気がして、暑さを忘れてしまいそうになります。
さて、雨の日が増えてきましたが、傘ってとにかく面倒だなと感じます。まず持ち歩くことが面倒です。室内でも手で持っていなければなりません。それを解決してくれたのが折り畳み傘ですね。しかし折り畳み傘も多少コンパクトなだけでカバンに入れても持ち歩かなければならないことは同じですし、やはり差すときに外でずっと片方の手が使えないことはストレスになります。というか前提として傘を差したってちょっと濡れますよね。それに横殴りの雨や強風、雷には対応できない。あと、ディズニーランドみたいな人混みだとめちゃめちゃぶつかって気分まで雨模様になりかねません。あとあと、傘をさしているといつもより上を見上げる機会が極端に減ります。もし雨の日にUFOが低空飛行していたときに気づけないのは勿体ない。
というわけで新しい傘の提案をしたいと思います。僕が考えたのは「海月傘」です!
皆さんクラゲを頭で思い浮かべてみてください。順番に先ほどの傘の課題を考えていきます。
まず「持ち歩かなければならない」という点についてですが、クラゲはもちろん自分自身を持ち歩いているわけでなく、傘は自分の体の一部としています。ただ移動すれば傘がついてくるわけですから、そんな楽なことはありません。歩く僕に浮遊しながらついてきてくれるタイプが理想です。オラフの上の雪雲みたいなイメージ。
次に「イレギュラーな天気に対応できるかどうか」ですが、横殴りの雨には完全に対応可能です。結構深いところまで傘が覆ってくれているので体はほぼ濡れずに済むこと間違いなし。強風に関しては基本心配ないでしょうが、万が一下から傘の中に入り込んできたら中が膨張してしまいそうで不安です。雷に関しては、そもそもクラゲ自身が帯電性質を備えているため問題ないでしょう。
「人ごみでぶつかってしまう」ことについては、クラゲのあのゼラチン質でできたふにゃふにゃの傘であればぶつかっても問題なさそうです。なんなら素人の右ストレートくらいのダメージ量であれば無効化することができるレベルで防御力を備えているはずです。
そして最後に「濡れてしまうため上を見ることができない」についてです。クラゲの傘は透明なので上を見れば空が透けて見えるはずです。といっても実際、透明なビニール傘越しに空を見ても雨の中で地球に偵察に来たUFOを捉えることはできていません。そこはなんとかしましょう。相合クラゲしながら、傘越しに雨の中に宿る鮮明な虹を見るのもエモいですね。(?)ファッションとしてデザイン性を高めるのもありかも、流行らせましょう、クラゲ女子!
海月傘どうでしょうか、前澤社長!ぜひ商品化に向けて検討してください。
農家の人は雨に対して「天気が悪い」なんてきっと言わない。
さて、茶番はここまでです。
僕は星より月が好きです。
これといって理由はないのですが月が好きです。
満月の夜なら起きたとき悲しくなるような気がしてなりませんが、頭に描いた明けない夜を朝焼けに塗りつぶされるのもまた世界が変わっていくようで好きです。月も季節感には敏感で、結構お洒落さんなところも好きです。
春月は寝癖をつけた30時の僕に朝を報せてくれます。おはよう。
夏の月は太陽早いよとまだ宵ながらも儚げに姿を隠します。かわいい。
秋の月は100の顔を持つ主演俳優です。秋は自分が主役であることを月自身が理解し、夜もまたスターを引き立てる表情を見せ、太陽も見惚れて出しゃばってくることはないのです。かっこいい。
寒月は霜で冴えきった白い夜を纏って大人の色気で魅せてきます。エロい。
月に兎がいるという伝説がありますがそれはなぜなのでしょうか。何かしらの伝説があってきっと神が月へ昇らせたのだと思うのですが…。三日月のときとか絶対狭いですよね。ずっとひとり夜の中にいるのは寂しいはずですし、兎は寂しいと死んでしまうって聞きます。しかしかぐやから不老不死の薬を与えられても孤独は解決しませんし、だからといって月の中に兎の群れがいるのはあまり美しくないので個人的に嫌です。そもそもあれほんとに兎なんですかね。月って思っている以上に遠いので兎に見えて実は全然違う生き物の可能性もあります。どうせ正体がばれないのであれば誰か月の兎の役を変わってあげて欲しいところです。兎のシルエットで特徴的なのはやはり耳ですがほかに耳が大きい動物って…あ、ダンボがいました。座ったダンボを横から見たら兎のシルエットに見えなくもない。ダンボなら耳で飛べるので秋だけ月遠征して、冬には地球に戻ってくることができます。適役じゃないか。
月、兎、脱せ。
当事者性を持つという意味でも兎に代役が見つかったことを直接知らせてあげたい。ということで前澤さん、月まで連れて行ってください!
夜空の月は美しいですが海の月は少し不気味に感じます。あの揺れる光の道は月の逆襲の予兆な気がして… 。
おわり。