こんにちは。2年の五十嵐です。
あっという間に師走を迎え、今年のカレンダーも後残り1枚となり、昨日、M-1の決勝進出者が発表されました。8月に各地方で1回戦が行われ、それから4ヶ月、勝ち残った9組と当日行われる敗者復活戦を勝ち抜いた1組が12/22に決勝を迎えます。しっかりと予習をし本番に備えたいです。
先に言っておきますと、今回の部員日誌は少し長めです。いかに私が暇人か、ということがこれでばれてしまいますね。文章を書くのは下手なのに、嫌いでは無いみたいです。ただの下っ端のただの戯言ですので、興味のない方は一番下(→*)まで一気にスクロールしていただければと存じます。
私は最近、柔道に詳しくはない方達とお話しする機会が何度かありました。一応、15年間柔道を競技してきた身ですので、当たり前に口から出てくる柔道用語ではうまく伝わりません。ルールや礼法は教科書通り説明できたとしても、技や組手を柔道を経験したことがない人に説明するのは、非常に困難なことです。柔道の“組手“や“投げる投げられる“は一瞬のことで、柔道を知らない方から見ると、一見本能というか暗黙知というか言語化しにくいものだけで成り立っているように見えているのだと思います。しかし、実際はそれだけではなく細かい技術、重心の移動、力のベクトルとか、はたまた心理戦とか、、、そうなるべき理由が複数絡まりあってなるべくしてその事象が起こっています。当たり前だけど。なのでそれはきちんと分析すればしっかり言語化して伝えることができるものではあるのですが、しかし、頭では分かってはいても急に聞かれて上手く言葉にまとめて伝えるだけの能力、知識がありません。柔道は「柔道着」のみを使い、相手の背中を畳につけるか参ったをさせるだけの、「一本を取り合う競技」で、なんともシンプルであるのにも関わらず、シンプルであるが故の自由度や幅の広さがより、複雑に奥深くさせます。どうしたら伝わるか考えてると、柔道の深さを知ると同時にまだまだまだ未知の技術が発見できそうで、これが柔道がずっと昔から愛されている理由の1つなのだと思いました。
そんな出来事があり、ふと高校時代を思い出しました。高校時代の私の恩師は他の監督よりも柔道を感覚的というよりは科学的に捉えて他のチームとは少し違う視点から柔道を指導して下さりました。柔道は先述したとおり一本を取り合う競技、即ち“投げ“に特化して言うと、試合者の一方が相手を制しながら背を大きくつくように、相当の強さと速さを持って投げる競技です。そのため、相手をいかにしてコントロールし仰向けになるように転ばさせるかそれを考える必要があります。そのためにはまず、自分自身が“二本足で立っている“という状態の定義付けから全てを考えていかなければならないのです。“立っている“状態→”バランスを崩す転ぶ“ということ→”一本を取る“ということを一つ一つ定義付け考えていき、柔道の本質から考えると言うことをまず教わりました。小さい選手が勝つためには力任せに相手をねじ伏せることは現実的ではなく、自分の力、相手の力、地球の力(重量)を効率よく使い、支持面と重心の関係を考え、観念だけではない柔よく剛を制す柔道を体現する必要があります。組手に関しても技、間合い、ステップに関しても以上のようなことを基本に理論付けて取り組みました。先述したことはほぼというか、全て恩師の受け売りですが、このような考え方で柔道を学べた3年間は今の私の自信であり誇りであり非常に大きな影響を与えています。今後の柔道に生かせる種をもらえたと思います。怪我をし柔道ができなくなった時、自分自身の今までやこれからを考えた結果、やはり自分の大学生活には柔道は必要なものなのだと思いました。
今年の早慶戦は男子は優勝しましたが、残念ながら女子は惜敗でした。入学後学生の団体戦には毎回出させて頂いていますが、私の負けでチームはいつも負けてしまいます。来年は平野主将(主将3年目!)、宮下副務(うちパ!)が最後の年ということなので、いつもわがままを聞いていただいている優しくて頼れる2人の先輩のためにも、昨年の全日本学生の悔しさを晴らすためにも、また早慶戦で初優勝を飾るためにも頑張らなければならないと、思います。
(→*)年内の私の部員日誌の更新が今回で最後ということで長くなってしまいました。次回の更新は2020年です。後悔の無い年にしたいと思います。
では、皆様あわただしい年の暮れではありますが健康には十分にご留意ください。少し早いですが、良いお年をお迎えくださいませ。
明年も変わらぬご指導をよろしくお願い申し上げます。