行く夏を惜しむように、ひぐらしの声が聞かれる頃となりました。お元気でお過ごしでしょうか。道端にゴキブリがいたので踏まないように下を向いて歩いていたら木に激突し、驚き反射的に蝉のように木にしがみついてしまった19歳の蝉、土屋実里留です。

 

今日は合宿などから帰ってきた先輩方や同期たち、マネージャーの先輩方と久しぶりにお会い出来て嬉しかったです。大変お疲れ様でした。猪熊先輩と土屋文乃先輩にも早くお会いしたいです。戸狩合宿から帰ってきた同期の井口君と入道君を今日見かけましたが心なしか大人びて見えました。何かに向かって頑張る人、一生懸命な人は誰でも輝いて見えますよね。

 

そんなかっこいい彼らを見て大変烏滸がましい限りなのですが、自分の高校時代を思い出しました。NY校では、この時期はアーリーという期間でした。本日は私のアーリー中の青春物語、私の輝いていた時代の話にお付き合い頂けたら幸いです。

アーリーとは、秋シーズンのスポーツに所属している人が他の人よりも早めにニューヨークに帰国して朝から夕方まで練習を行う期間です。私は秋のシーズンスポーツであるバレーボール部に所属していたため、コロナの影響で2回しか参加できませんでしたが、アーリーに参加しておりました。私はバレーボールの才能もなく、へたくそのパッパラパーでちんちくりんな上に、その頃は輸血レベルに重度の貧血を患っていたので体力も無く、誇れるレベルの役立たずでした。一番役立たずで恥ずかしいエピソードは、せっかく試合に出してもらったのに相手のサーブを顔面でレシーブして、一瞬で退場したエピソードです。

しかし、下手の横好きと言いましょうか、負けず嫌いと言いましょうか、それとも血が足りず脳に酸素が回らなかったのでしょうか、よく理解していませんが、自己紹介でお書きさせていただいた通り私はバレーボールにしがみついていました。体育館から拝借(盗んだ)したボールとともに起き、朝練の前に自主練をして午前練と午後練の間もバレーのサーブ、レシーブ、アタックの練習をし、ボールとともに寝る生活を繰り返していました。一日中腕を振り回しているので腕はあざだらけで肩がぼろぼろなのですがアドレナリンが出ると不思議と痛くなくなるのです。アドレナリンの素晴らしさを知りました。それでも上達しなかったのですが、、、

しかし、今考えると下手くそでもぼろぼろでも何も見えないくらい一生懸命にがむしゃらに頑張っていた私はかっこよかったと思います。諦めない自分もかっこいいです。また、私が上達できなくてワンワン泣いていた時に励ましてくださった先輩や友人の優しさがとても暖かく心地よかったこともかけがえのない思い出です。そして、練習終わりに青空の下で仲間と食べるアイスが世界一美味しかったです。

大学に入って夢や希望を持つことに自信がなくなり、わからなくなって曖昧になってゆくに連れて高校時代には気づくことができなかったあの輝きに対する憧れが強くなりました。このままではいけないと自負しております。目標や目的がある人は目標が少ない人よりも長生きするという実験結果もあるそうです。夢を持つことは人の寿命を変えるくらい偉大なことなのですね。

飛花落葉の世の中でもう一度周りが見えなくなるくらい夢中で頑張れることを探し、全力で挑戦し、もがいて、悔いのない人生を送りたいと思います。

ご精読ありがとうございました。