失礼致します。甚だ僭越ながら自己紹介させて頂きます。私、1年間の浪人期間を経て、本年度慶應義塾體育會柔道部並びに慶應義塾大学商学部一年の大月楓(おおつきかえで)と申します。出身校は都倉主将と同じ関西大学第一高等学校です。以後よろしくお願い致します。

 

私は受験期間より、毎日部員日誌を拝見しており、こうして自分が日誌を書くことになりとても嬉しく思います。

 

さて、自己紹介ということで、私の経歴、主に高校生・浪人生時代について書かせて頂きます。

私は6歳の頃に伊丹土曜柔道教室で柔道を始め、小中の9年間はただただ楽しく稽古に打ち込みました。小中の先輩方の影響を受けて関西大学第一高等学校に入学した時に、私の柔道に対する姿勢が大きく変化しました。関大一高柔道部は練習メニューからオフの日程まで部員同士で相談しあって決めるという特殊な環境下にあり初めは戸惑いましたが、全国大会出場という明確な目標を掲げ、それに向かって練習メニューを組む先輩方に刺激を受け、明確に勝利を意識するようになりました。高二の春にコロナにより休校となり、例年より早く先輩方が引退し主将となりましたが、体調を崩して長期間登校できなかったり、足の怪我の手術をしたりと、結局はチームに貢献することなく、団体でも個人でも全国に出場することなく引退となってしまいました。しかし、主将としてチームを俯瞰で眺める力を養えたことは、今後の人生の大きな糧になったと考えています。

引退後の7月より受験勉強を開始しましたが、自己管理・勉強内容などうまくいかず現役受験に失敗し浪人生となった時、生活・勉強の仕方を大きく変えなければもう一度失敗を繰り返すという強い危機感を抱き、体調を崩さないよう生活リズムを整えるところから始めました。予備校や塾に通わず参考書学習で合格するには、生活・勉強内容を一から自分でデザインしていくことが必須でした。そこで私が大事にした考え方は、『OPDCA(Observe/Plan/Do/Check/Act)』というものです。これは自分の現在地点と目標地点を把握し、その差を埋めるために逆算して計画を立てて実行する事を繰り返すという考え方と理解していますが、私は浪人生活の中でこのサイクルの精度を高めていきました。この考え方は自由度の高い大学生活を過ごす上で大きな武器になると確信しています。そうした工夫を繰り返し、辛く長い浪人生活を乗り越えた経験は大きな自信となりました。高校生・浪人生時代にたくさん失敗し、工夫を重ね、学習して得たものを大学生活に活かしていきたいと思います。

 

高校三年生の夏に引退してから2年近く空いての再スタートとなりますが、チームの目標に貢献するため、また個人の目標を達成するため死に物狂いで精進して参ります。ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い致します。