失礼致します。甚だ僭越ながら自己紹介させて頂きます。私本年度慶應義塾体育会柔道部、並びに慶應義塾大学経済学部1年の麻生武志(あそうたけし)と申します。以後よろしくお願い致します。出身校は慶應義塾湘南藤沢高等部で、横浜初等部の1期生として進学いたしました。出身は東京都の世田谷区です。中高合わせて6年間通ったSFCには片道1時間半以上かけて通学していたため、40分程で着く日吉キャンパスは非常に近く感じています。
自己紹介ということで私の経歴について書かせていただこうと思います。
私は幼稚園の頃にサッカーを始め、小学生の時は習い事でサッカーをやっていました。自分ではあまり覚えていませんが、幼稚園、小学校低学年の頃は体が大きかったため、ドリブルをすると相手が飛んでいっていたらしいです。また、私はやりたいことにすぐにチャレンジする性格で、小学生の頃はサッカーの他にも野球、テニス、少林寺拳法、体操等多くの習い事をしていました。6年生の時にはピアノが弾けるようになりたいと思い習い始め、今でも週1回細々と続けていますが、あまり練習する時間が無いため上達スピードは遅いです。
中学、高校ではサッカー部に入部し、スポーツはサッカーだけに専念しました。有難いことに高校では副将を務めさせていただき、右ウインバックという攻守ともに行う走量が多いポジションでプレーしました。SFCでは学生コーチが教えに来てくれるのですが、私よりわずか3、4歳年上のコーチが戦術、練習内容を考え選手をまとめ多くの時間を費やして下さり、且つとてもフレンドリーでとても有意義な時間を過ごすことができました。同期は10人余りとサッカー部にしては少なかったですが、その分仲が良く多くの楽しい経験を共にしました。しかし、部活生活は楽しいことだけでは無く高校では多くの怪我に悩まされました。練習できる時間が減り、次第に試合に出る時間も少なくなっていきました。腰椎分離や複数回の肉離れにより今でも全力で走ることに抵抗を感じます。走っている時にプチッと筋肉が切れる音がトラウマです。そして、去年の夏頃に最後の大会が終わり引退しました。
柔道と出会ったのはサッカーを引退してから少し経った去年の8月の終わり頃です。ふとテレビを見ていたらパリオリンピックの柔道が流れており、阿部一二三選手が2連覇を達成していました。その時初めて柔道ってかっこいいなと思い、団体戦をフルで観戦しました。そして決勝での村尾三四郎選手の落ち着きや髙山莉加選手の体格差を覆す姿に感銘を受け、私もこの競技を始めたいと思いました。見ている時とてもドキドキ、ワクワクしました。自分も柔道をしてこんな風にかっこよくなりたいという、小さい頃にテレビを見てヒーローになりたいと思っていたのと似た幼心を思い出されました。
オリンピックを見た1週間後には家の近くの道場に体験の連絡をし、練習に参加させて頂いていました。体験はとても楽しく、新たな競技を始めるという経験が久しぶりだったためとても新鮮でした。柔道は想像していたよりもはるかに繊細で頭を使うものだなと驚いたと共に、奥の深さに魅了されました。私は物事に全力で取り組む性格のため、やるからには大学の体育会で厳しい環境の中やりたいと思い、入学するまでの期間に少しでも柔道に慣れようと思い道場に入りました。道場では先生方が非常に優しく且つ楽しく教えてくださり、多くのことを学ばさせていただきました。
部活には入学した翌日から参加し先輩方や同級生に優しくしていただき、すでにこの部活は私にとって大切な居場所となっています。初めは緊張していたのですが、同じSFC出身の石村先輩が私を他の部員に紹介してくださり、すぐに馴染むことができました。優しく頼もしい先輩です。同期もマネージャーを含めると12人と多く、楽しい日々を送ることができています。また、多くの先輩方や同期が初心者の私を打ち込みや乱取りに誘ってくださり、アドバイスをしてくれるおかげで日々成長することができています。周りの部員は私と比べ物にならない時間を柔道に費やしてきているため投げられてばかりですが、そうした中でも「半年とは思えない」、「うまくなってる」といった言葉をかけてくれる仲間がいるおかげで、めげずに頑張ることができています。
入部してから1ヶ月も経っていませんが、もうすでに返し切れないほどの恩を沢山頂いています。いつか必ず期待に応え、一本を取れる選手となってチームに貢献し、この恩に報いたいと思っています。それが私のこの部活での1番の目標です。初めての試合での一本はどんな景色なのか、想像するだけで楽しみで仕方がありません。そして私はその日が1日でも早く訪れることを切望し、日々の稽古に励んでいきます。精一杯頑張って参りますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。