こんにちは、成宮陸雄です。今年も7泊8日の戸狩合宿を”なんとか”乗り越えることができました。進士は”なんとなく”乗り切ったとかとんでもないことを日誌に書いていましたが(彼の日本語の拙さゆえの誤字なのでご容赦ください)、合宿中彼の目から光が消えていくのを私は見ていました。また、今年の戸狩ではキツさを紛らわそうと夜は同期で集まってホラー映画を観ていたのですが、そのあまりの怖さに野上は口から出る言葉が全て下ネタになってしまうという、恐ろしい呪いにかかってしまいました。誰か彼を助けてあげてください。

そんなことより、話題は慶應高校の甲子園優勝です。神奈川県予選決勝は大変際どい試合でしたが、そこからはまさに破竹の勢いでした。打てば1番丸太君から勝負強い打線が”烈火”の如く攻め立て、守れば3人のエース級が揃った投手陣と、鉄壁のセカンド・ショートの好プレーで、数々の強豪校を封殺しながら大量得点を挙げるという、結果を見れば塾高が圧勝した甲子園だったと思います。また優勝監督の森林貴彦監督は幼稚舎でも教鞭をとられており、何を隠そう、私の幼稚舎時代6年間の担任の先生でもあります。幼稚舎の運動会のクラス対抗種目は6回のうち3回優勝、ソフトボール大会では毎試合20点ほど点差をつけて勝った記憶がありますが、ひとえに名将森林監督のおかげだったということですね。

また、今回の甲子園では慶應義塾の理念がよく体現されていたと思います。その一つが『自我作古(我ヨリ古ヲ作ス)』です。塾高野球部は脱坊主、長時間練習なしという斬新なチームということでニュースで度々取り上げられていましたが、そのチームが伝統ある甲子園で優勝したことは、まさしく古を作した、新しい歴史を作ったと言えるでしょう。髪なんか伸ばしてチャラチャラしやがって、と細谷先輩は2号室でお怒りでしたが、それはあくまで塾高柔道部(圧倒的坊主の修行僧の集団)と比較した場合であって、塾高野球部は決してチャラチャラしたチームではありません。塾高野球部の部訓を拝見しましたが、勝利を渇望する熱い思いにあふれています。勝つための努力をしていることに変わりはありませんが、その努力の新しい形を、甲子園優勝という明らかな結果として提示できたのは実に素晴らしいことだと思います。森林監督には今後とも塾高監督と幼稚舎教諭の二刀流で頑張っていただきたいと思います。我々大学柔道部は、来月3日に控える東京都学生個人戦を勝ち抜き、尼崎で行われる体重別団体戦の出場権を獲得できるよう頑張りたいと思います。今回はこれにて失礼いたします。

↓【慶應義塾高等学校 野球部 部訓】是非ご一読ください。

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