こんにちは。
4年の山田陸斗です。
先月の都学では無事に一部残留を果たすことができ、ひとまずほっとしています。しかし、その余韻に浸る間もなく、今週には全学を控えています。まずは2日目進出を目標に、チーム一丸となって頑張ってまいります。
都学の入れ替え戦では次鋒として出場させていただきました。試合では、まるで某先輩のようなスペシャルな技で有効を取り、なんとか勝利することができました。もっとも、その有効を残り5人が守り抜く展開になるとは思っておらず、応援している間は終始ヒヤヒヤしていました。
実は試合の1週間ほど前から、緊張のせいか足の張りが強く、思うように動けない日々が続いていました。それでも試合前に長谷川と土川に揉んでもらったおかげで、なんとか戦うことができました。本当に助かりました。この場を借りて感謝したいと思います。今週の全学も頑張ります。
話は変わりますが、
「立場が変われば、世界の見え方が変わる」
もしかしたら同じような言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、この言葉の本当の重みを知る瞬間が、人生にはあります。私にとってそれは、組織において「下級生」から「上級生」へと立場が変わった時でした。
振り返れば、下級生だった頃の私はずいぶん身勝手だったと思います。先輩に対して言いたいことがあれば率直にぶつけ、言えない時は陰で不満をこぼしていました。当時の先輩方には、今になって申し訳なさを感じています。
上級生になった今、後輩たちからさまざまな相談を受けるようになりました。
彼らの話を聞くたびに、「自分も同じ悩みを先輩にぶつけていたな」と懐かしく思います。力になりたい、解決してあげたいと思う一方で、現実はそう単純ではありません。すぐに解決できることもあれば、どうしても動けないこともあります。
下級生だった頃の私は、物事をあまりにも単純に捉えていました。
相談をすぐに解決してくれた先輩には「信頼できる」と感謝していました。しかし、期待した対応が得られなかった時には、「言うだけ無駄だった」と失望し、簡単に信頼を失っていました。
けれど、自分がその立場になって初めて分かったことがあります。
人は往々にして、自分の立っている場所から見える景色を世界のすべてだと思い込んでしまいます。当時の私が抱いていた不満は、先輩方の能力不足や冷淡さによるものではなく、単に私の視野が狭かっただけでした。
目の前の課題をすぐに解決することは、一見すると優秀で正しい判断に見えます。しかし組織においては、「すぐに動かないこと」や「あえて保留にすること」が、怠慢ではなく熟考の結果である場合も少なくありません。
リーダーシップの難しさは、まさにそこにあります。
目の前の一人を救うことは簡単ですし、その人から感謝もされるでしょう。しかし、その判断がチーム全体の秩序やバランスを崩してしまうこともあります。
「どうすればチーム全体にとって最善なのか」
「誰の心にもできるだけ傷が残らない選択は何か」
かつての先輩方は、私には見えない場所でそうした問いと向き合い続けていたのだと思います。全体を守るために考え、葛藤し、ときには頼りなく見えるというリスクさえ引き受けながら。
今なら、その重みが少しだけ分かります。
私たちは他者の行動を、目に見える結果だけで判断してしまいがちです。しかし、行動と同じくらい、あるいはそれ以上に、「沈黙」や「保留」の裏には深い思考や優しさが隠れていることがあります。
もし今、理不尽さや思い通りに動いてくれない誰かに憤りを感じているなら、一度立ち止まってみてください。その人の背後にある、自分には見えていない事情や文脈に想像力を働かせてみてほしいのです。
そうすることで、世界は少しだけ優しく、そして深みのあるものとして見えてくるのではないでしょうか。
すぐには答えを出せない不完全な自分。それでも私は、かつての先輩方がそうであったように、割り切れない葛藤を抱えながらも、チームの最善を考え続けられる人間でありたいと思います。
おわり

