Blog

ブログ更新情報


2026

留学

お世話になっております。文学部1年の石井響です。8月も残りわずかとなり、大学の夏休みも前半が終わろうとしています。暦の上では暑さが和らぐ頃とされていますが、未だ続く残暑の中みなさまどうお過ごしでしょうか。

現在、私は短期留学でフィリピンに来ています。元々、語学力向上を目的として参加したのですが、実際にはそれ以上に価値のある経験をしていると強く感じる今日この頃です。入国してから約3週間、現地で過ごしていく中で感じ、考えたことをここに綴りたいと思います。

私が今回訪れたのは、フィリピンセブ島です。セブ島は、日本でも人気の観光地として知られているため、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

セブ島は、フィリピンの中でも、極めて裕福な経済市場を築いており、富裕層や中間層が多く暮らしていることが特徴です。その理由として、ビジネス・商業の中心であり大都市として機能しているセブ市と、海洋アクティビティや豊富な大自然をメインに、リゾート地として機能しているマクタン島が一つの大きなブリッジで繋がっており、それぞれが役割を分担していることが挙げられます。まず多数の島をめぐるアイランドホッピングや、世界でも稀に見る野生のジンベエザメとの回遊を目的として、世界中から観光客が訪れるため、外貨が大量に流入します。さらに、都市部には、巨大なモールが多数点在しており、観光客はもちろん、高い購買力を持つ地元の富裕層の日常的な利用により、裕福な市場を実現できているそうです。

地理的な理由により、日本人や韓国人をはじめとした東アジアからの観光客が多く、レストランやお店では日本人と伝えると、気さくに日本語の挨拶をしてくれる方や、親切に現地の情報を教えてくださる方がたくさんいました。道端でも、すれ違いざまに手を振ってくれたり、笑顔で挨拶をしてくれるフレンドリーな暖かさを感じることができました。

しかし、裕福な都市であるとはいえ、そこには厳しい現実もあります。

フィリピン全土に共通する問題として、激しい貧富の差があげられます。もちろんセブ島も例外ではありません。きらびやかな高層ビル群のすぐ近くに貧困層が暮らすスラム街が隣接しており、劣悪な環境の中生きていくことを余儀なくされている人々がたくさんいます。
私も実際に、道路を歩いている途中で、物乞いをする子供たちに付きまとわれたり、インフラの崩壊している家をたくさん目にしました。
また、多くのレストランや、モールの入り口には、拳銃を装備した警備員がおり、物乞いを建物に近づかせないような仕組みが取られていました。安全を確保するために必要な対応ではあるのですが、日本では見ることのない厳しい格差の現実を真の当たりにして、発展途上国の抱える問題の深刻さを改めて考えさせられました。

さらに現地のタクシードライバーや、語学学校、モール内で働く人々とお話していく中で、フィリピンの抱える給与問題についても知ることができました。

彼らの多くは、平均月収約4万〜5万円という低賃金であるのに対し、物価は日本とそれほど変わらない(例:カフェのドリンク一杯が約400円)という、賃金と生活に必要な費用のギャップが彼らの生活を厳しいものにさせているそうで、私の通っている語学学校の先生方も、ほとんどの方が副業としてオンライン英会話の講師をしており、週のうちに休める時間がほとんどないことを教えてもらいました。
休みたくても、休めない。稼がなければ生きていけない。他にも、インフラの未整備や、政治の汚職など、私が想像していたリゾート地セブ島とはかけ離れた厳しい現実がそこにはありました。

と、ここまでのお話はかなりシリアスなものになってしまいましたが、もちろん良い気づきもたくさんありました。

まず、フィリピン人の人柄です。基本的に明るく、フレンドリーで、細かいことは気にしない、楽しいことがあれば全力で楽しむ!子供や大人関係なく、自分の感情を素直に表す人が多い印象でした。

モールでいきなりカラオケ大会が始まったり、放課後は先生たちが校舎内でテニスを始めたりと、自由で他人に干渉しすぎず、何事に関してもウェルカムなおおらかさがあるように感じました。また、留学生や観光客に対するホスピタリティの精神も強く、とにかくあらゆる場所で優しく、親切にしてもらえる印象でした。良くも悪くも規律が緩いので、他人の目を気にせずに好きなことできるフリーさが、とても過ごしやすかったです。

それから、美味しい食べものもたくさんあります。その中の一つ、フィリピンの名物料理「レチョン」という豚の丸焼きがあるのですが、パリパリの皮とジューシーで柔らかいお肉がとても美味しかったです。料理には、醤油やお酢などの調味料が多く使われているため、日本人の口にも馴染みやすい食べ物がたくさんありました。私のおすすめは「ハウスオブレチョン」というレストランです。広くて綺麗な店内と、ミシュランに選出されるほど美味しくてリーズナブルな料理は、訪れる価値大です。

インフラや経済面では、まだまだ改善されるべき点はたくさんありますが、幸福度や過ごしやすさなど、他の先進国とは比較できない、フィリピンならではの素晴らしさがあることに気づけました。文明の発展だけで人生の充実度が決まるわけではないのかもしれませんね。

 

結論です。
留学の価値は、英語の上達だけではない。むしろ、海外に出て一回自分の中の当たり前を壊される経験にこそ、留学の価値はあるのではないでしょうか。視野が広がるというと、ありきたりな表現になってしまいますが、少なくとも自分の生きている世界だけが全てではないと強く実感できるはずです。そう思えたら、やりたいことに躊躇せず飛び込む勇気が得られて、自身の目標を叶えやすくなるのではないかと私は思います。
最後に、学生時代にこのような貴重な経験ができるのは、当たり前ではないということを強く実感しました。この恵まれた環境を用意してくださった、私の周りの方々には本当に感謝してもしきれません。

それではここらへんで締めさせていただきます。


WRITER:石井響
コメント
名前

内容