失礼致します。甚だ僭越ながら自己紹介させて頂きます。私本年度慶應義塾體育會柔道部にマネージャーとして入部させて頂きました、慶應義塾大学文学部1年の石井響(いしいおと)と申します。「響」と書いて「おと」と読みます。以後よろしくお願い致します。出身校は日本女子大学附属高等学校で、出身地は東京でございます。
今年度入部した新入生の中で、一番最初に部員日誌を執筆させていただけるということで、皆さんにご挨拶できる嬉しさと僅かな緊張を抱きながら、文字を書き進めております。拙い文章ではございますが、お読みいただけますと幸いです。
柔道部のマネージャーになってから、早くも1ヶ月が経とうとしています。先輩方から、マネージャーの仕事を教えていただいたり、大学生活のアドバイスをいただいたりと、日々新しい学びの連続です。最近では、少しずつ任せていただける業務も増え、先日はポロシャツ購入の申請を担当させていただきました。少々手こずった部分もありましたが、先輩マネージャーの方々と同期マネージャーであるくるみちゃんの協力のもと、無事に申請を完了することができました。助けてくださった皆様、本当にありがとうございました。今年度中にはExcelの操作を習得したい所存でございます。
前置きはこの辺りにして、今回は最初のご挨拶ということで、私の経歴について書かせていただきたく思います。
私は幼少を練馬区の幼稚園で過ごし、小・中学生の頃は渋谷区の公立学校に通っておりました。表参道の隣にあるような小学校で過ごしていたため、根っからのシティ育ちであることを自負しております。しかし、その反動からか、当時の私が最も興味を持っていたものは「動物」でした。テレビでやっていた動物番組をきっかけに、自作の動物図鑑を作るほど夢中になっていたのを覚えています。一度何かにハマると、とことん熱中する性格であるため、学校以外の時間のほとんどをマイ図鑑作りに費やしておりました。今思い返すと、この経験のおかげでその後の様々な試験勉強にも太刀打ちできたのかもしれません。また、私には3つ年下の弟がいるのですが、彼も動物が好きだったため、小学生時代は2人でハムスターやザリガニ、カブトムシなどを飼育しておりました。現在は犬を一匹飼っております。感性が豊かな子供時代に、たくさんの出会いと別れを通して、命の尊さを学べたことは、私の人生においてもとても良い経験になったと感じています。
そんな動物好き少女だった私ですが、家庭の教育方針として、ゲーム・テレビよりも本を読め、という環境で育ってきました。そのため、小さい頃から読書の習慣があり、そちらの趣味は現在に至るまで続いております。そんな感じで都会の空気に包まれつつも、悠々自適な毎日を送っておりました。ちなみに読書以外にも、漫画や映画も好きで、美術館にもよく足を運びます。常に観たいものがたくさんありすぎて困っております。
中学では、吹奏楽部に入部し、ホルンという金管楽器を吹いていました。ちなみに、「おと」という名前を言うと、よくご両親が音楽関係の人なのかと聞かれることがありますが、全くそんなことはなく、私自身も音楽と関わったのはこの中学時代の部活のみとなっております。また、この頃はちょうどコロナ禍と重なっていたため、中学校の入学式が5月末に行われるという異例の年でもありました。桜ではなく、紫陽花が見頃の季節に入学したことを今でもよく覚えています。
高校は、前述の通り日本女子大学附属高等学校で、神奈川県の生田の森に毎日通っておりました。校舎が本当に森の中にあるため、心身共に癒される自然豊かな空間で、のびのびと過ごしながらも、競技かるた部に所属し、かるた漬けの日々を送っておりました。みなさんは競技かるたご存知でしょうか。競技かるたは、1体1でおよそ1時間半にわたって試合を行う競技です。詠まれた札を相手よりも速く取る必要があるため、腕の接触なども多く、その激しさゆえに「畳の上の格闘技」とも呼ばれています。大会も頻繁に開催されているのですが、何を隠そう、かるたの試合会場で使用される畳は柔道畳なのです。そのため、大会会場として柔道場が使われることも多く、図らずも私にとって柔道場は非常に身近な空間になっていました。
そうして、数々の大会に出ていく中で、徐々に入賞させていただく機会も増え、高校生活はかるたに注ぐことになるとばかり思っていましたので、まさか自分が大学受験をするなんて考えてもいませんでした。そんな中、高校2年時の夏に転機となる出来事が起こります。
当時の私は、突如として海外に興味を持ち、鬼の行動力でスリランカ短期研修に参加いたしました。現地の学生と衣食住を共にしながら互いの文化交流を行う中で、世界に存在する様々な価値観を肌で実感することができました。そして、自分がこれまで生きていた世界が、いかに限られた空間であったかを思い知ると同時に、新しい環境に挑戦したいという気持ちを強く抱くようになりました。さらに、同じ研修の日本人メンバーとして、慶應義塾大学の現役生や卒業生の方々も参加しており、さまざまなお話を伺ううちに、私も慶應の塾生になりたいと思うようになり、受験を決意いたしました。しかし、一般受験で目指すにはあまりにも高い壁であると感じていたため、自分の得意分野で勝負するしかないと考え、文学部の自主応募制推薦一本に絞り、受験勉強をスタートさせました。ただひたすら本を読み、小論文を解き、和文英訳を行う日々。入試2週間前からはほとんど毎日日吉駅のカフェに通い、過去問を解いていました。今考えても、あまりにもギャンブルすぎる状況で背筋が凍りますが、結果的に合格をいただくことができたため、あの時挑戦して本当に良かったと、心から感じております。
ここまで長くなりましたが、最後になぜ私が柔道部に入部したのかお話したいと思います。
もともと、体育会のマネージャーに興味はあったのですが、お恥ずかしながら、当時の私は柔道についてほとんど何も知らない状態でした。新歓の際、歩いていたところを美緒さんと桜子さんに声をかけていただき、そのまま花さんから柔道部のお話を伺ったことが最初のきっかけでした。その後、見学へ行き、初めて道場に足を踏み入れ、実際の練習風景を目にした時の緊張感と高揚感は、今でも鮮明に思い出すことができます。選手同士が激しく組み合う姿には、圧倒的な迫力があり、その魅力に一瞬で引き込まれてしまいました。そして、なんといっても練習の中で一番心を掴まれたのは、試合後の礼です。それまではとても大きな音が響いていた道場が、礼の直前だけ、全ての音がなくなった状態になった時、競技かるたの試合後とその状態が私の中で重なり、「自分の入るべき場所はここだ」という確信にいたりました。日本の武道が持つ礼の精神の美しさやかっこよさが、あの瞬間に全て詰まっているように思えて、鳥肌が立ったことを覚えています。
改めてこの1ヶ月を振り返ると、新入生歓迎会から始まり、寮でのご飯会、すき焼き会、さらには早くも2回開催された同期会など、入部してまだ1ヶ月とは思えない程濃密な時間を過ごさせていただいております。
マネージャーの皆様、一つひとつの仕事を優しく丁寧に教えてくださり、本当にありがとうございます。皆様とお話しする時間はいつも楽しく、マネージャーになって良かったと心から感じております。
先輩の皆様、慣れない環境で緊張していた私にも明るく声をかけていただいたり、お話していただいたりと、本当に感謝しております。GWの際に購入したお土産も完食していただけてて、とても嬉しかったです。同期のみんな、個性的で面白いみんなと過ごす時間は、多忙な毎日の癒しになっています。これからもよろしくお願いします。
優しく素敵な先輩方や同期に恵まれ、とても楽しく充実した日々を送っております。これから柔道部の一員として過ごすにあたり、事務的な作業や学業との両立など、不安な要素も出てくるかもしれませんが、それでも膨大な選択肢のある大学生活の中で、慶應義塾体育会柔道部の歴史と伝統を受け継ぐことが、私にとって最良の選択であったということが変わることはないと思っております。
ここまで長文かつ稚拙な内容にもかかわらず、最後までお読みいただきありがとうございました。至らぬ点も多々あるかと思いますが、これからも柔道部を全力でサポートさせていただきますので、今後ともご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。
