平素よりお世話になっております。
経済学部4年の長谷川大雅です。
突然ですが、美術館に行く機会って皆さんにはありますか?
私は幼い頃から外で遊んでばっかで美術や音楽に嗜む機会があまりませんでした。機会がなかったというより自分から興味を示すことがなかったという表現の方が正しいかもしれません。ただ、高校生の頃に友人に連れられてnyの観光名所だというMOMA美術館に足を運びました。そこには、無数の現代風の絵画や彫刻が並んでおり、初めての世界に足を踏み入れたような感覚でした。特に、そこで展示されていたシャガールの”私と村”という作品に魅了されました。独特な世界観と色つかいが自分では到底考えつかないと感じ、アートの世界観の深さに触れた瞬間でした。
このような背景があり、XでネットサーフィンをしているとDon’t think feel展の広告が出てきました。展示会の名前のインパクトに惹かれ、平日の授業のない午前中にふらっと1人で行くことにしました。因みに、この展示会名はアクション映画”燃えよドラゴン”でブルース・リーが言い放った言葉で後世にも引き継がれる大変有名なセリフなんだとか。恥ずかしながら、私は存じ上げませんでした。この言葉はとてもシンプルに聞こえますが、私にはとても深い想いが込められていると思いました。近年、スマートフォンに常に依存し、心を奪われ続けている現代人が五感を研ぎ澄ませながら美術作品と向き合うことで、より豊かな鑑賞体験が生まれてくると感じました。展示会の中で特に五感の大切さを思い知らされた作品は、田村栄さんが描いた”てのひらのヒナ(孵化3日目)という作品です。まだ小さな鳥のヒナが人間の片手の手のひらの上に気持ち良さそうに横になっている写真でした。戦後で日本が少しずつ発展していく明るい情勢とは裏腹に自然の中で危険と隣り合わせの厳しい自然環境の中で生きる新たな命の尊さがひしひしと伝わってきました。写真の意味を考えるよりも白黒の写真で表現することにより、生命の尊さが改めて伝わってきました。他にも、川内倫子さんの”Illuminance”という写真を連続させた映像作品では、氷河や滝や火山といった美しい自然を持った地球の写真と自宅周辺で撮影された日常風景の写真が融合されているものでした。スマホやAIに囚われている私も含めた現代人にとって、どこか昔懐かしい記憶を想い出したり、壮大な景色に感動したりといった意識と無意識の間を彷徨う生きている感覚そのものを体感することができました。
日常ではあまり体験できない世界に入りたい時や何かリラックスをしたい時は展示の世界に足を踏み入れるのも悪くないと少し精神年齢が上がったことを実感する1日でした。
