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2026

第3話 : 視界

平素よりお世話になっております。理工学部1年の堀越康成です。最近はどんどん寒くなってきて、秋の訪れを感じる前に、もう冬を感じてきています。でも、気付いたらあと2ヶ月なく2026年が終わると考えると、冬も妥当だなと思えてきます。1年ってあっという間ですね。まさに光陰矢の如し。これからはより一層1秒1秒を大切に生きていこうと思います。


では、今回の本題に入っていきましょう。今回は休載を挟みましたが、時を止める思考実験の続きを綴っていきたいと思います。本日考察することは、時を止めた世界での視界についてです。このことは、意外と忘れがちなトピックだと思います。普通、時を止めたとだけ言われれば、周りの人や物が止まってるだけで、普段と変わらないイメージしかつかないと思います。ですが、実際には世界の見え方は全く異なってきます。原因としては、これまでと同じように、時を止めたら光も止まるからです。どのように異なるのか、次の段落から考察していきましょう。


まず、時を止めて止まっている状態から考えていきましょう。そもそも人間の目とは、物体から反射して瞳に入ってくる光によって、その物体を視認しています。しかし、時を止めた瞬間から、新たに反射して瞳に入ってくる光はなくなります。ここから、2つの可能性が考えられます。1つ目は、真っ暗になる可能性です。新たに目に光が入らなくなることで、目の機能では物体を認識できなくなり、真っ暗になるということです。もう1つは、時を止める直前に見た景色が変わらず見えるということです。時を止めた瞬間の光は瞳のなかで停止しています。そのため、同じ視覚情報のみが与えられ続け、ずっと同じ景色に見えるというわけです。これら2つの可能性は、どちらも断定することが出来ないため、可能性ということで留めておきます。


次は、歩いてみたいと思います。歩くということは、静止している物体を迎えにいくとも捉えられます。つまり、歩くことで停止している光という物体を自ら回収しに行くということです。すると、これまで届いていなかった光を瞳がキャッチし、新たな景色が見えだします。これは、ちょうど地平線が見えている砂漠などを歩いている感覚と近いです。どんな場所でも、時を止めれば地平線を目掛けて歩くような体験が出来るというわけです。ですが、完全に同じ感覚かと聞かれると、実はそうではありません。もっと狭い視野になると思われます。なぜかというと、歩いている間は自身の正面に止まっている光しか回収できないからです。よって、上下左右の全方向において、時が止まっていない世界における視界の中心より外側に行けば行くほど、景色が暗くなることが予想できます。まとめると、時が止まった世界で歩くと、すごい狭い視野で地平線を見ながら歩いているように見えるということです。


今度は少し歩いてから、後ろに振り返ってみましょう。振り返ると、自身の背中側に当たっていた光が瞳に入ってきます。ですが、ここで面白いのは、振り返るまで歩いてきた時に見た景色が見えるのではありません。1つ目の考察のように、自身も止まっているため暗闇になるか、もしくは、歩いてきて見えていた物体の面は完璧に見えず、見えていなかった面だけが見えるようになることが予想されます。これは、光が自身の正面にあるものだけが見える世界になっているためです。歩いてきた時に見えたということは、その光は自身の正面にあったということで、後ろに振り返ると背中側になってしまいます。よって、見えていた面は見えなくなるということです。


では、最後に走ってみましょう。普通の世界ならば、走っても歩いている時より景色が速く流れていくだけで、見え方に大差はありません。ですが、時が止まってる世界では、速くなればなるほど、景色が青みがかっていき、最終的には見えなくなります。これは、救急車のサイレンの話で有名な、ドップラー効果によるものです。音や色は、波の波長、つまり、1回の上下の長さによってどう聞こえるか、どう見えるかが変化します。1回の上下というのは、少しわかりずづらいかと思いますので、鞭を想像してみてください。鞭で物体を叩くとき、蛇のように波打ちますよね。その波は持ち手から真っ直ぐ延びた中心軸より上へ行って、下へ行ってというサイクルを繰り返します。その上下が始まっている中心軸上の端同士の距離を波長といいます。そして、普通の世界では光が速すぎて、走ったところで光の波長にはなんら影響を及ぼしません。しかし、光が止まっているときは、速く走れば光の波を速く回収する、つまり、波長が短く見えるようになるのです。そして短い波長は青く見えるので、速く走れば結果として景色が青みがかって行くということです。また、より速くなると紫外線の波長になっていくので、人間の目には見えなくなるというわけです。


今回はここまでにしたいと思います。前回の思考実験よりは短くまとめられたでしょうか。ただ、止まる、歩く、振り返る、走る、この4動作の視界について一気にみてきたので、説明が稚拙な箇所がいくつかあったかもしれませんが、一生懸命わかりやすく書いたつもりですので、大目にみて頂けると幸いです。次回は、アニメや漫画のように、時が止まった世界でバトルを繰り広げてみたいと思います。今回の視界の話が大きく関わるので、少し覚えておいて頂けると読みやすいかと思います。では、また次回。

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