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2026

教養の授業

お世話になっております。文学部1年の石井です。


先日、渋谷でメンター会が開かれました。私にとっては初めてのメンター会だったので、少し緊張していたのですが、先輩方の優しく和やかな雰囲気の中、緊張も一気にほぐれ、楽しく会を過ごすことができました。主催してくださった陸斗さん、本当にありがとうございました。シュラスコ大変美味しかったです。本吉さん、城武さん、愛理さん含む4人の先輩方から普段は聞けないようなお話しをたくさんお聞きすることができて、非常に有意義な時間を過ごさせていただきました。みなさんありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。


さて、秋学期に履修した授業がどれも面白く、毎日大学に行くのが楽しみな今日この頃です。大学に入ってから、大学生というのがいかに自由な身分であるかを改めて実感しています。自分の興味のある分野を好きなだけ学べること、校則に縛られることもなく、午後から大学に行ったって誰にも怒られないという、大学生ならではのゆるゆるタイムスケジュール。そんな自由を日々噛み締めながら過ごしています。


今回は、そんな私が秋学期に履修して、特に面白いと感じた授業を一つ紹介したいと思います。

木曜2限に履修しているアカデミック・スキルズという授業があります。これは、何か一つの学問を扱うのではなく、学生と教授が互いに意見や価値観を交わしながら議論を深め、教養とは何かについて学ぶ授業で、まさに慶應義塾の掲げる「半学半教」を体現したような授業です。

なかでも先日は、この授業の寄付者である歌人・小説家の小佐野彈(おさのだん)さんをお迎えし、普段の授業とはひと味違う、講演会さながらの贅沢な時間となりました。今回は、そこで伺ったお話の一部を共有したいと思います。

小佐野さんは現役の小説家として、日頃から言葉や文章と向き合う仕事をされています。講義では、言葉と関わることの本質について、興味深いお話を聞かせてくださいました。

特に印象に残ったのは、言葉が私たちの世界の認識そのものを形づくっている、という考え方です。

例えば、オレンジとみかん。私たちはそれぞれに異なる名前を与え、別々のものとして認識しています。言葉は、目の前にあるものを説明するだけでなく、世界を分類し、私たちに新しい見方を与えてくれるものでもあるのです。そう考えると、小説を読むこともまた、一つの世界を広げる行為だと思います。自分が実際に生きているだけでは到底経験しきれないような人生や価値観を、文章を通して疑似体験することができるからです。

では、そうした疑似体験であれば、漫画やドラマでもよいのではないか。そんな疑問も浮かびます。しかし、文章には映像とは異なる魅力があるのだと思います。それは、読者一人ひとりが自由に想像できる「余白」があることです。同じ文章を読んでいても、頭の中に広がる世界は人によって異なります。正解が一つに定まらないからこそ、自分なりの解釈を楽しむことができる。その自由こそ、言葉に触れることの醍醐味なのではないでしょうか。


また、彼のお話の中でもう一つ印象的だったことが、わかりにくさから逃げないという姿勢です。

私たちはつい、物事を正しいか正しくないかの二元論で捉えたり、自分とは住む世界が違うと決めつけたりしてしまいます。しかし、一見関係のなさそうなものや、無駄に思える寄り道の中にこそ、新しい発見や教養を深めるヒントが隠されているのだといいます。福沢諭吉先生の「疑わざれば真を得ず」という精神の通り、最初から自分の軸が定まっている必要はなく、さまざまな経験を積み、迷い、考え続けることによって、自分なりの軸が少しずつ形づくられていくのだと感じました。


今回の講義を通して、私が改めて感じたのは、簡単に答えの出ないものと向き合うことの大切さです。

効率やわかりやすさが重視される現代では、何事にも明確な答えや結論を求めてしまいがちです。しかし、すぐには理解できないものを、すぐに切り捨ててしまうのは少し寂しい気がします。むしろ、分からないからこそ考え、寄り道をしながら自分なりの解釈を見つけていく。その過程にこそ、学ぶことの面白さがあるのではないでしょうか。何を学び、何に疑問を持ち、どのような世界を想像するのか。そういった選択は常に偶然が重なることで生じるものであり、自分の行動範囲を広げることで偶然の可能性は広げることができるのではないかと考えさせられました。また今後とも、面白い考え方や新たな価値観に触れるチャンスを逃さないよう、いろんなことに興味を持っていたいと思いました。


私は、このような抽象的な話に関して、永遠に考えられるぐらい好きなので、同じような趣味のある方にはぜひ木2のアカデミック・スキルズをお勧めします。



WRITER:石井響
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