Blog

ブログ更新情報


2026

第2話:物体の運動

平素より大変お世話になっております。理工学部1年の堀越康成です。突然ですが、私はいま非常にドキドキしております。なぜなら、いよいよ明日が春学期の成績発表の日だからです。必修で不安な科目が2科目程ありますが、なんとか耐えていてほしいと心の底から願っております。どうか単位だけはきますように。ですが、大学はそんなに甘くはないところだと認識はしておりますので、覚悟だけは決めておきたいと思います。


さて、こんな話をしていてもドキドキするだけで、仕方がないので、そろそろ今回の本題に入りたいと思います。ただ、その前に少し期間が空きましたので、前回の軽い振り返りから入りたいと思います。もし、お時間ある方でよろしければ、もう一度1話を読み返して頂けると嬉しいです。


前回はまず、時を止めるという行為の定義について議論を行いました。時を止めると光が止まってしまいます。そうすると物理法則が使えなくなり、解析の手段を失ってしまうことになります。よって、時を止める行為を、簡単には『時を止めた当事者のみは、光が止まっていても物理のあらゆる公式が使える状態』というように再定義しました。厳密な定義はもう一度1話の10段落前半を参照して頂けるとわかりますが、理解のためにはこの簡単な定義だけで問題ありません。


以上が、前回の内容をぎゅっと凝縮したあらすじになります。そして今回は、次回予告にもあったように、時の止まった世界で物体を動かしていこうと思います。


まず、ある人、ここではA君として、A君が時を止めたとしましょう。つまり、A君は、物理学が使えるが、光すらも止まった世界に来ました。そして、A君はいま1歩を踏み出そうとしています。この瞬間、とてつもない事象が発生します。


まず、当たり前ですが、時が止まった世界では空気も静止しています。そして、その静止した状態にA君の1歩目の足が衝突することになります。すると、静止していた空気の分子たちはどういう結果をもたらすと思いますか。速さに注目すると面白いことに気付くことができます。


その面白いこととは、速さが想像を絶する大きさになり、分子同士が衝突した結果、とんでもない爆発を起こす恐れがある、ということです。とんでもない爆発という表現は少し、理系的に厳密ではありませんが、わかりやすさを重視するため、ここではこの表現に留めておきます。では、次の段落ではなぜ速さがそんなに大きくなるのか、を見ていきましょう。


なぜ速さが大きくなるかを考えるのには、時が止まっているが、物理学が適用できるという状態が大きく関わります。まず、速さの定義は(距離÷時間変化)です。時が止まっているので時間変化は0になると言いたいところですが、分母が0になってしまったら物理学と数学が破綻してしまいます。なぜなら、分母が0になると0=2のような式が成り立ってしまう恐れがあるためです。この説明は検索すると簡単に説明している動画などが出てくると思うので、一旦ここでは省かせてください。分母を0にせず、物理学を適用できる状態を維持するために、時間変化は0に「近づく」としましょう。割る数が0に近づくと商は極端に大きくなります。少し想像しづらいかと思いますので、具体的な数字で見てみましょう。まず、1÷0.01は100です。次に、1÷0.001は1000です。そして、1÷0.0001は10000です。この例から、割る数が小さくなればなるほど、割った後の答えは大きくなっていることがわかると思います。つまり、今回の割り算では、分母となる時間変化が、0.000000000001よりももっと小さくなるため、速さは莫大になります。このとき、数学用語では解は+∞に発散すると言います。


いかがでしょうか。速さがとてつもなく大きくなる理由、非常におもしろくないですか。ですが、ここで、なぜ速さがとんでもない爆発を引き起こすのか、という疑問が生まれると思います。それは、衝突した分子が、衝突後にもつエネルギーが関与しています。


エネルギーとは、物体の速さに比例するのです。例えば、歩いている人にぶつかったとします。すごい体重の差がない限り、もしくは泥酔していない限り、少しよろめくぐらいで済むと思います。しかし、走っている人にぶつかられるとどうでしょう。多くの人は少し飛ばされ、尻餅をつくことになると思います。それは、速さが大きく、エネルギーが大きいからです。


ここからわかることは、速さが莫大になれば、エネルギーも莫大になる、ということです。したがって、高エネルギー分子の衝突によって、ぶつかった側もぶつかられた側も崩壊してしまいます。目に見えないような空気の粒々ですが、実は、あれらが1個や2個でも崩壊すると非常に大きな爆発がおきます。さらに、A君の足が衝突するのは1個や2個どころではないため、連鎖的に反応が起き、とんでもない爆発が起きるというわけです。とんでもない爆発といって誤魔化していますが、具体的にはビッグバンと同等かそれ以上ぐらいの爆発が想定されます。ビックバンとはなにかというと、新しい宇宙が誕生する可能性が大いにあるぐらいの爆発です。もし本当に起きれば、宇宙の中に宇宙が発生する、異様な光景が観測できるかもしれません。


さて、ここまでは、物体を動かすことではなく、当事者が動くことに注目してきました。ですが、今回、私が検証したいのは物体を動かすことです。したがって、ここからは時を止めた当事者は、空気の分子など、目に見えないものを考えることなく、自由に動けるものと仮定します。


その仮定のもと、A君は摩擦のないテーブルの上に置いてあるコップを動かすとします。すると、さっきの空気と同じような議論が出来ます。エネルギーが莫大になるのです。ですが、さっきと異なるのが今は衝突する物体がないということです。なら安全だ、と思われるかもしれません。ですが、アインシュタインの相対性理論によると、エネルギーは時空間の歪みであり、また、相互作用的にエネルギーがさらに歪みを引き起こすこともあります。そのエネルギーが、瞬間的に増大したわけですので、時空間の歪みは強烈なものとなります。


時空間が強烈に歪んだことによる影響のひとつとして、ブラックホールが生成されることが挙げられます。ブラックホールを生成するには超新星爆発ぐらいのエネルギーの急激な変化がもたらす、時空間の歪みが必要です。このレベルの歪みが、時の止まった世界では、コップ1つ移動させるだけで発生し、ブラックホールを簡単に生成できてしまうのです。


また、長くなってしまいました。申し訳ございません。今回は、時の止まった世界で動こうとするとどうなるのか、また、自身は動けたとして、物体を動かそうとするとどうなるのか、について見てきました。いかがだったでしょうか。両方とも、些細なことで宇宙の誕生やブラックホールの生成など壮大な話になりました。だいぶ意外ですよね。今回のことを踏まえて突飛な想像をすると、いま私たちがいる宇宙はもしかしたら、この宇宙が始まる前の宇宙に存在していた生物が、時を止める技術を開発して実際に時を止め、1歩踏み出したことによって出来たのかもしれません。そうだったら、少しワクワクしますよね。


さて、次回は盲点になっていただろう、非常に重要なことを考察して行きたいと思います。当初の私も疑問に思っていなかったことですので、少し楽しみにして頂けると嬉しいです。


では、また次回。

コメント
名前

内容