こんにちは、法学部政治学科2年の林美緒です。11月に入って寒さが厳しくなりヒートテックを二枚重ねするのにちょうど良い季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回の部員日誌では、最近ハマっているドラマについて話させていただきます。そのハマっているドラマは『じゃあ、あんたが作ってみろよ』です。タイトルからして少し強めな印象ですが、実際は人間関係の繊細さや価値観のすれ違いを描いた、思わず考えさせられる作品です。

夏帆さん演じる山岸鮎美は、恋人のために料理を作ったり恋人の理想の彼女になろうと努力したり、恋人ファーストな生活を当たり前のように送っています。一方、竹内涼真さん演じる海老原勝男は、「料理は女が作るもの」などという少し昭和っぽい考え方を持ったタイプ。長く同棲していた二人ですが、生活の中で鮎美が自分の気持ちに我慢をしており勝男と結婚して幸せなのかと疑うようになり、最終的に勝男のプロポーズを「無理」と言って別れを選びます。そこからお互いが、当たり前だと思っていたことを見つめ直すという、別れから始まるロマンスコメディです。

中でも印象的だったのは、勝男が鮎美の作った料理に対して「全体的におかずが茶色すぎるかな。もう少し彩りを入れたほうがいい。…これは鮎美がもっと上を目指せるって意味でのアドバイス」と言う場面で、最初は竹内涼真のようなかっこいい人に言われたとしてもムカついてしまうなと思いながら見ていたのですが、回を重ねるうちに勝男の不器用さや優しさが見えてきて、だんだん憎めなくなりました。気づいたら、鮎美の今の恋人・みなとさんよりも勝男を応援している自分がいました。

SNSで見かけた「鰹も鮎も戻ってくる魚だから、またよりを戻すんじゃないか」という考察にも思わず感心してしまいました。二人がまたどんな形で関わっていくのか、毎週の更新が本当に楽しみです。

このドラマを見ていると、人と付き合ううえでの思いやりって難しいなと思います。相手のためにしているつもりでも、それが押しつけになっていたり、自分の気持ちを後回しにしていたり。人間関係でも、自分の価値観を相手に押し付けてしまうことや相手の価値観を押し付けられているようなことがあるので、鮎美や勝男を見ていると自分に重なる部分も多いです。お互いを理解するって簡単じゃないけれど、ちゃんと向き合うことの大切さを改めて感じさせてくれるドラマだなと思いました。

これから寒さも本格的になってきますので、体調を崩さないよう気をつけてお過ごしください。

おわり