お疲れ様です。最近やっと暑さが引いて少し肌寒さも感じ、秋の訪れを実感します。半袖半パン生活もそろそろ終わりかもしれません。環境情報学部2年の山中です。
今回は柔道の試合でのガッツポーズ、勝利パフォーマンスについてお話したいと思います。国内、国外問わず柔道の大会が行われるたびインターネット上などで話題に上がる選手のガッツポーズ。「ガッツポーズは負けた相手を侮辱している」「武士道にならってガッツポーズはしないべきだ」等様々な意見がネット上で言われています。確かに武道としての柔道で見ると、ガッツポーズはしない方が美しいですし、勝った後のパフォーマンスは褒められた行為ではないと思います。しかし、スポーツとしての柔道で見ると、ガッツポーズも会場や応援している人々を盛り上げるためには良いパフォーマンスなのではないかと考えるのです。また、柔道には「礼に始まり礼に終わる」という素晴らしい文化があるので、ガッツポーズをするにしても試合前後にに深々と礼をすることで、相手をリスペクトしているという意思を伝えられます。私は勝利パフォーマンスについては、明らかに相手を侮辱しているもの以外は結構肯定派です。第一にただ試合を見ているだけの私もめちゃくちゃ盛り上がりますし、柔道はスポーツの中でもトップクラスにしんどいので、大会で勝つまでのその選手の努力量を考えると感情が爆発するのは多少仕方ないと考えているからです。あと単純にかっこいいと思うから、というのもあります。ということで、私が個人的に好きな勝利パフォーマンスをいくつか紹介します。
1.安昌林(2018世界選手権バクー決勝 VS橋本壮市)
これはすごく好きです。前年世界チャンピオンであり、また学生時代からのライバルである橋本選手を内股からの小外掛で畳に埋め、世界選手権初優勝を決めました。その瞬間に喜びを爆発させ、叫びながら両手を広げ試合場を走り、右手で人差し指を立てます。鳥肌が立つくらいかっこいいです。YouTubeで調べると出てくるのでぜひ観てみてください。
2.ファビオバシーレ(2016リオデジャネイロオリンピック決勝 VSアンバウル)
これも非常に好きです。当時あまり注目をされていなかったイタリアのバシーレ選手がオリンピックという大舞台で異常な強さを見せ決勝戦まで勝ち上がり、決勝では66kg級で長く第一線級の強さを誇っているアンバウルを秒殺して優勝しました。一本の宣告を受けた後にバク転?前宙?をし、雄叫びを上げます。シンデレラボーイの派手なパフォーマンスは当時小学生だった私にも強烈に印象に残るものになりました。こちらもYouTubeで調べると出てきます。興味がありましたら是非ご覧ください。
3.有馬雄生(2019鹿児島インターハイ決勝 VS田中裕大)
これも印象深いです。決勝で春の高校選手権王者である田中選手と対戦し、GSにもつれこむ熱戦の末両手帯持ちの内股技ありで優勝しました。投げた後に両拳を握り締めて腕を広げ歩き、その後手を叩いて拳を突き上げます。言わば大穴である有馬選手の優勝とこのガッツポーズは深く私の印象に残っております。例に漏れずこちらもYouTubeで調べると出てくるので是非。
4.丸山城志郎(2018グランドスラム大阪決勝 VS阿部一二三)
こちらは渋いです。この一戦まで日本の66kg級をトップで独走していた阿部選手に待ったをかけた、鮮やかな内股連絡の巴投での勝利でした。勝ち名乗りを受け礼をし、握手をして試合場を出た後、畳の上をゆっくり歩きながら右手で拳を握り締め控えめにガッツポーズをします。非常に渋くてかっこいいです。丸山選手と阿部選手の試合は、この試合に限らず全て観ていただきたいです。
5.野上廉太郎(2022全日本シニア決勝 VS福岡克仁)
こちらはただただかっこいいです。本戦中盤、野上選手の払腰一閃で福岡選手が縦回転し、鮮やかな一本勝ちを収めました。投げた後立ち上がり、拍手をしながらゆっくり歩きます。感情の爆発という訳ではないこのスタイルも、スタイリッシュでかっこいい勝利パフォーマンスだと感じました。当然こちらもYouTubeで調べると出ます。
これら以外にも、2019年全日本学生柔道優勝大会準決勝の田嶋剛希選手のものや、ラシャベカウリ選手のだいたい全ての勝ち試合でのものなどかっこいいパフォーマンスはまだまだたくさんあります。皆様もガッツポーズに拒否反応が出ない方は観戦時にそのような点にも着目してみると面白いかもしれません。ご精読ありがとうございました。
おしまい