平素よりお世話になっております。理工学部1年の城武卓頼です。いよいよ秋学期が始まり、入学から半年が経つと考えると、時の流れの早さをひしひしと感じますが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

今回の部員日誌では私がここ最近で最も心を動かされたことについて執筆致します。私は夏季休暇のある日に高校の同期と夜飯を外食致しました。そこで、お互いの現状や将来について語り合いました。そのときの感情が冷め切ってしまう前にこの場を借りて部員日誌に書かせていただきます。

彼について個人が特定されない程度紹介致します。私の彼の印象は端的にまとめると「有言実行、心は常に冷静」です。一見、行き当たりばったりに見えることも実は綿密な計画があったり、他人の助言も受け入れた上で自ら最適解を見つけ、行動に移す人です。紹介はこれくらいにして、本題に入ります。

彼の目的は簡潔に述べると観光業を変えることです。彼の構想している未来の観光業の姿は公にして良いか分からないので、伏せておきますが、私はその話を聞いた時大変納得致しました。正直、この構想は一定数の人が簡単に想像がつく内容なのです。しかし、彼の卓越しているのは発想力ではありません。それを実行する行動力、計画力なのです。学生起業に興味を持っている人は一定数おります。しかし、実行に移せる人はそう多くはおりません。また、卒業後の未来まで考えている人はほんの一握りです。彼の話を聞いていると学生起業は当然スタートラインのようです。目指している姿だけを聞くとあまりに大きな夢に聞こえますが、その概要を詳しく聞いてみると何の矛盾点も非現実性もありません。これが計画性のある人なのかと、驚嘆しました。私は自身をある程度計画的な人間と分析していましたが、それは誤りであったように感じます。

彼の実行力について少し深掘ります。というのも、今回の話しで最大の特筆すべき点は、この夏季休暇の実行力だからです。まず、彼には観光に対する想いがあります。それを様々な場で社長をはじめとする方々にぶつけます。そしてその方々の助言を元に若しくはその方々と共に現状何をすれば良いか分析して実行に移しました。彼は海外に飛び、直接現地の方々のお話を聞いたり、観光地ではなく観光者を観察したりしました。タクシーの値段交渉やガイドの仕事までこなしました。海外から帰省すると、外国の食事をテーマとする祭りを彼が主催となって行いました。これらを行うには多くの方々の支援や多くの方々を巻き込む必要があります。表面上見える実績の裏での行動も考慮すれば、彼の行動力は底が知れません。

彼の話は私を焦り、驚嘆、尊敬、羨望など様々な感情に浸らせました。この頃私は大学がどうとか、文系、理系どっちが上だとか本当に些末でナンセンスなことに気を取られていました。同期は遠い未来を見据えて、今できることを全力でやっているのに対し、私は自分の現状を正当化するのに精一杯、この差に愕然としました。人間ときには下を見ても良いと思います。しかし、それは「ときに」というだけで、できる限り上を向くべきだと感じました。本題とはほぼ無関係なことですが、今、少し気づいた点があったので書かせていただきます。上を向く、下を向く前を向くというのは比喩表現ですが、かなり言い得て妙ですね。深掘りしたいですが、これ以上書くと本題を忘れてしまいそうなので、読者の皆さん是非考えてみて、納得して欲しいです。また、彼の根本には「明日死んでも後悔のない時間を今過ごす」という考えがあります。(これは勿論明日死ぬことを前提として今日生きる訳ではありません。)こんなことは誰でも言えますが、これをほぼ完璧な形で実践している人は私が今まで出会った方々の中で彼一人です。

色々執筆致しましたが、最後に私事を書かせていただきます。

私は将来的に組織のトップを側で支える人間になりたいです。勿論、ある程度深い考えはありますが、理由を端的に申しますと、トップになる人の行動を一番近くで見たいからです。彼は私から見ると程遠い存在に感じます。しかし、私は将来的に彼に対し可能な助力が少しでも増えるよう、将来を見据えて今やりたいこと、できることを熟考し、実行に移していこうと考えました。

ここまで長々とした、自己満足的な文章を読んで頂き大変感謝申し上げます。