大変大変ご無沙汰しております。法学部政治学科二年の木下です。

春が終わりを告げ、いよいよ夏の到来かと思いきや、まさかの季節外れの三寒四温。来週は雨模様続きの予報となっており、すわ梅雨の襲来かと一喜一憂している日々です。皆様はいかがお過ごしでしょうか。

皆様、一部復帰大変おめでとうございます。掲げ続けてきた一部復帰という目標が叶えられたこと、私としても心から嬉しく思っております。

転じて、私の近況でございますが、お陰様でとても充実した日々を過ごせております。

つい先日などは、新たに所属した団体の全国的な会議に参加してまいりました。会議では、学生が議論するにはあまりに大それた、所謂”意識高い系”の議題が提起され、正直私なぞはとまどってしまいました。

というのも、一回生の間、良くも悪くも、難しい議論とは無縁の日々を過ごしており、学問的観点からはふしだらな生活を送っていたからです。その影響からか、会議の最初の間には、もはや拒否反応に近いような感覚が私を襲っておりました。

しかし、人間の環境適応力や柔軟性、悪く言えば自分が無いとも言える特性は素晴らしいものです。まさに朱に交われば赤くなる、善悪は友による。すぐに私はその”意識高い系”へのお仲間入りを果たすことに成功しました。

とまあ、冗談はほどほどにして、まじめに話させていただくことにします。

今日の複雑な社会課題の解決法、そもそも自分とはどんな存在か、そんな自分は問題だらけのこの世界にどんなインパクトを与えられるのか。一部抜粋とはなりますが、以上のような、会議内で扱った議題は、明確な答えを持たず、一見すると議論するだけ無駄と思えるようなものばかりかもしれません。

一方で、答えのないことに出来得る限りの最善策を提供しようという試みなしには、課題解決などありえないわけですし、何よりも、仲間と協力して議論を進めた体験は、前にも後にもなかなか体験できるようなものではなく、とても有意義なものでした。

霧の中を彷徨い続けた日々に、一筋の光明が見えたような気がします。同時に、失いかけていた自信を取り戻せたとも感じております。しかし、霧は完全に晴れたわけではなく、その先に存在する、雲を貫く頂に達せられるかは、その一筋の光を私自身がいかに信じられるかにかかっているのではないでしょうか。

今回答えのない問題を考えたお陰で、以前答えのない問題に正解を求めて迷い込んでしまった霧中から、抜け出せる糸口を発見できたということは、毒を薬としたような状態で、なんとも皮肉なものです。

 

会議の話をもう少し続けさせていただきたいと思います。

全国的な会議ですから、当然、慶應以外の様々な大学から学生が参加しております。なんと最北端からは、北の大地にてたくましく大志を抱き続けてきた知を耕す畑産の学生も参加しておりました。

他大の学生と関わることは、慶應の学生と関わるよりもはるかに面白いものです。慶應においては、いくらバックグラウンドが異なっていても、慶應所属という点で大きな共通点を持っているわけですが、他大の学生はその共通点すらないからです。

彼らについて最も驚いたことは、200人以上にもなる参加者がいる中で、積極的に、それも堂々と自らの意見を述べることができる点です。

私なぞは臆病者ですから、一定数以上の集団になると、よほど気心が知れていない限り、積極的に自分の意見を述べることなど致しません。

しかし、彼らは羞恥心って美味しいの?とでも言いたげな勢いで発言するではありませんか。そのような、彼らの姿勢には圧倒され続けたと共に、学ぶところが多く、彼らはとても輝いて見えました。

私の班のメンターであった、北大の委員長の方は、私達に、「ファーストペンギン」になれと伝えてくれました。

ファーストペンギンとは、ペンギンの群れの中で、リスクを恐れず最初に海に飛びむ勇敢なペンギンを指します。その精神こそ、自らに最大限のチャンスを呼び込み、自らの可能性を最大化する力なのだそうです。

“ファーストペンギン”。これこそが自分自身を変えるために必要な力だ。ファーストペンギンを目指そう。そう私は決意しました。まだ、会議における勇者たちのように、100人単位の場で発言することはまだ難しいのですが、30人程の場において、徐々に慣れていっている段階です。

自己成長のために、自分探しのために、まずは行動しよう。どんなチャンスにも飛び込んでいこう。こう思えたことが今の自分には大きな喜びです。

現在の私の心境を的確に表したミスチルの曲は「箒星」でしょう。名曲中の名曲ですので、皆様もぜひ聞いてみてください。↓

https://www.youtube.com/watch?v=sRJxHz__EH0

 

終わり