こんばんは。南雲です。今回の部員日誌は何を書こうかと毎月のように頭を悩ませている私ですが、今回は大きな話題ができており安心しています。野球好きを公言している私としてはアレを触れないわけにはいきませんよね。

そう、塾高野球部、甲子園優勝の報です!選手の皆さん、そして関係者の皆さん、本当におめでとうございます!試合のタイミングが良かったこともあり、私は初戦の2回戦から決勝までの5試合でほぼ全てのイニングを、画面越しに観戦することができました。

今年の塾高は、打力、投手力、守備力、どこをとっても素晴らしいチームだったと思いますが、特に印象に残ったのは選手たちが甲子園でのプレーを心から楽しみ、常に笑顔でプレーしていた姿です。塾高野球部の森林貴彦監督が常々おっしゃていた、「高校野球の常識を変える」という言葉、そして彼らのスローガンである「エンジョイ・ベースボール」をまさに体現していたように感じました。

そして、今回の塾高の優勝は、プレー以外の面でもたくさんの話題を生みました。前述の「エンジョイ・ベースボール」然り、頭髪自由や選手の自主性に重きをおいた練習など様々でしたが、その中でも最も注目にされたことといえば、塾高の応援でしょう。幼稚舎生から年配のOBOG方々までが一同に介し、一体感のある大応援団は塾内外問わず大きく評価されました。

しかしその一方で、「慶應の大きすぎる応援が相手チームに圧を与え、対戦相手の球児たちが本来の力を出しきれていなかったのではないか」という意見が噴出し、一部報道機関でも取り沙汰されるほどの事態にもなっています。中には、かなり批判的な意見も散見されました。

確かに、決勝戦の仙台育英戦に限って見ると、試合校の本来の応援席であるアルプススタンドを大きくはみ出し、外野スタンドから内野席まで多くの塾員がつめかけ、肩を組み若き血を合唱する姿がありました。これはプロ野球の応援をも凌駕する様な圧巻の光景であった一方、相手選手にとってみれば間違いなく大きなプレッシャーになったはずです。

しかし、塾員の中に、応援で相手チームに圧をかけてやろう、あわよくば相手のプレーを妨害してやろうということを考えていた者は誰1人としていなかったはずです。純粋に母校を応援し、母校に勝ってもらいたいからこその一体感、声量だったと私は感じています。

この慶應義塾のある種狂気的とも言える団結力は、塾外の人々からすれば受け入れ難い文化だと思います。しかしながら、年代を問わず強固な1組織である三田会という繋がりはこれからも慶應義塾が引き継ぐべき大事な文化である、ということを、慶應義塾の塾員として、再認識させられた出来事でした。

最後に、縦のつながりということに関連して、一つご報告をさせていただければと思います。この度、私の母校である慶應義塾普通部の柔道部に、新たに2名の1年生が入部し、部員数が計4名となりました。部員全員が初心者で、まだ立ち技の乱取り稽古などはできておりませんが、全員が目を輝かせながら柔道の練習に取り組む姿はまさに「エンジョイ・柔道」であり、私も何度か練習にお邪魔しておりますが、彼らの姿に大変刺激を受けています。

常に結果が求められる勝負の世界、しかも一対一の格闘技である柔道で、チームスポーツほど「エンジョイ」することは難しいかもしれませんが、「エンジョイ柔道」の精神を忘れず、早慶戦に向けて精進していきたいと思います。

今回は堅苦しい文章になってしまいましたが、本日はこの辺りで失礼致します。

P.S. 次回の普通部の練習に参加してくれる現役学生大募集中です!よろ!!!!!