こんにちは、商学部3年の高圭佑です。先日の早慶戦では非常に多くのご声援を頂き、ありがとうございました。実際に講道館の畳に立ち、試合をしていく中で応援の声や思いは僕たち選手にとって非常に大きな支えになりました。チーム杉村の4連覇という大きな目標を達成できなかったこと、皆様のご声援に結果として恩返しをできなかったこと、悔しさでいっぱいです。僕個人としましては、非常に重要な局面を任せていただいたのにも関わらず、その責務を全うすることはかないませんでした。先輩たちの悔し涙ほど心に来るものはありません。
今まではどこかで「自分は自分だから」と自分の中に言い訳を探し続けてきましたが、やはり負けてわかるのは根底の弱さが何も変わっていないということです。陸也の日誌にもありましたが後悔はここで最後にします。
さて、最上級生になったということは僕の慶應柔道人生は泣いても笑ってもあと1年、いよいよ最期を見据えて活動をしなくてはいけない季節になりました。偉大な先輩方の最後の日誌から感じたもの、僕は1年後塾柔道部に何を残せるでしょうか。何を残せるかはわかりませんが大きな何かを残せるように、ひたむきに柔道と向き合っていきたいと思います。チーム都倉として「奪還」をなせるよう死ぬ気で準備してまいりますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
「奪還」というテーマについて少し考えてみます。その言葉に対する僕のイメージは「奪われたものを取り返しに行く」といった感じです。では奪われたものは何だろうか。きっと早慶戦の優勝だけではないはずです。奪われた、だと少し言い方が悪いですが、失ったものやまだ手に入れられていないものはたくさんあります。
欲しいものを手に入れるには、「とにかく欲しがる」、これに限ると思います。本気で欲しがる人間と争うには、生半可な覚悟では到底戦うことすらかないません、本能的に譲ってしまいます。それもまた人間の愛すべき弱さなのですがあくまでここは勝負の世界、そんな甘ったれたことを言っているようじゃダメですね。物欲センサーが働いて手に入れられなかった、ということもあるとは思いますが所詮は運で片付けられる範囲なはずです。では僕自身欲しいものを欲しいということができているのか、振り返ってみると実はできていないのかなと思います。それは決して優しさなんていいものではない。
ということで今年も残り1か月と少しですが、今年の目標は「欲しがる」ことにします。勝利も、成功も、信頼も、結果も。往生際の意味なんて知らなくていいと信じて。
おわり。