こんばんは。

本年度、女子主将に任命して頂きました三年の高尾櫻子です。
女子主将として、また最上級生として、この部に出来る事を考え、精一杯努力して参ります。
一年間、宜しくお願いします。

 

 

 

私たちの代になり、一週間が経った。

四年生の先輩方は、私にとって、本当に大きな大きな存在だった。
特に女子は二人しか居ないけれど、先輩方が来ない部室は、今迄よりずっと広く感じる。

二人の先輩方とは、難波先輩と鬼谷先輩のことである。

 

難波先輩、通称えりさんは、最初に会った時は怖い印象しかなかった。いや、それどころか、私が慶應柔道部に入るかもしれないという段階で、すでに私は怯えていた。あの、敬愛高校の、あの、春選の優勝メンバーの、しかも、あの、坊主の…。「どうしよう、柔道部でやっていける気がしないんだけど。難波さんだよあの!!!」と高校の同期に泣きつく程に怯えていた。笑 しかし、話してみると、全く怖い人ではなくて、拍子抜けした。むしろ、優しくて、大人で、余裕があって、とても憧れる存在になった。そんな英里さんは、この二年半、いつでも暖かく見守ってくれた。私のどんな失敗にも笑って大丈夫だよって言ってくれた。練習では、調子が出ない私に的確なアドバイスを示してくれた。いつもいつも、安心感で包んでくれた。自分にも、辛い事があるかもしれないのに、そんな弱さ、微塵も見せずに、黙って私の相談を聞いてくれた。何を言っているか分からない、私の話しを辛抱強く聞いてくれた。英里さんの、大丈夫という言葉とその大きな器に、どれだけ助けて頂いたかは分からない。本当に、感謝しかない。こんな私を受け入れて、面倒をみてくれて、本当に本当に本当に、ありがとうございました。

 

女子主将である奈津子さんは、部内の男子よりも.誰よりも漢気があり、格好良くて、有言実行という言葉を体現するような人だった。練習には、人一倍ストイックに取り組んでおり、私達に、いつでも背中で示してくれた。その分怪我も多かったが、「柔道してるなら、痛いところの一つや二つ、誰にでもあるやろ」と殆ど練習を休まなかったことも印象に強く残っている。本当に、奈津子さんのイケメンぶりには全米が惚れるものがある。ディズニーが大好きで、寮の部屋はディズニーグッズで溢れ、プーさんとオラフのぬいぐるみと一緒に寝ているという可愛い一面も持ち合わせているけれど。奈津子さんとは、沢山の時間を一緒に過ごした。時には同じ目線でバカを言い合ってくれて、時には厳しく叱ってくれて、些細な私の変化にも気付き心配してくれて。本音を打ち明ける事が出来ない私に、院試前にも関わらず2時間も3時間も黙って付き合ってくれて。本当に、数えきれないくらい、助けてもらった。奈津子さんがいなかったら、今私はここにいない。それぐらい私の中で奈津子さんの存在は大きい。奈津子さんと一緒に練習し、過ごしたことが私にとっては大きな大きな財産です。こんな私を最後まで信じ、待っていてくれて本当に本当に本当に、ありがとうございました。

このように、大好きな先輩方に恵まれて、私は心から幸せだと思う。

 

私は、正直女子主将という名前を頂けるほど出来た人間ではない。

むしろ足りないところしかないと感じている。
しかし、こうやって人数が少ないながらも先輩方が一生懸命築き上げてきたかけがえのないこのチームを、大切に、大切にしなければという想いは、強く持っていると自信を持って言える。だから、こんな私なりにあと一年、奈津子さんと、英里さんと、前女子主将で私が生意気ばかり言って迷惑しかかけなかったけれど大好きだった打ちパーのまなさん、そしてたった一人の女子の、先輩みたいな後輩である伴ちゃんのため、このチームに全力投球したいと心から思う。

 

 

 

 
また、部の最上級生として、チームを、そして自分自身を大きく変える年にしたい。
そのため、今までなかなか出来なかった、人に自分から歩み寄るということ、また、人とぶつかるということを徹底しようと思う。

同期の良いところを沢山引き出し、
部員一人一人と濃く関わり、
部が一つになるように。
部を愛し、みんなを愛す。

誰よりも、チームのことを想う。
これが微力ながらも、私に出来ること。
新チーム、覚悟を決めて、頑張ります。

改めて、宜しくお願い致します。