おはようございます、3年の高です。

とにかく暑い昼のせいで夜の涼しさを忘れそうになりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。日々いかに日陰を増やそうかと考え、建物を傾けたらいいんじゃないかと思うくらいには暑さにやられています。太陽はいつも求められていると勘違いしているようですが、今欲しいのは間違いなく北風、又三郎を待っています。洗濯物の渇きがよすぎるのも考えものですね。

 

いつも通り突然ではありますが、「色」が持つパワーは非常に興味深いものだなと思います。その色だけで何かのイメージを表現できたり、その色があることで明るい気分になれたり、色が変わるだけで世界が変わったような気分になるのです。雲一つない青空の日は心まで晴れた気分になりますが、灰色に覆われた雨の日の心はブルー、同じ青でも全然違うことを感じます。

 

人によって何かに対するイメージの色が異なるのがまた面白いなと思います。

春は黄、夏は緑、秋は茶、冬は白。

陸也は青、吏輝は緑、七伎は橙、雅士は紫、颯太は銀、あかりは黄。

みなさんは色にどんなイメージをもっているでしょうか。

 

「好きな色」も、その色が好きな理由も人それぞれあると思います。

僕の中で今まで好きな色が明確に変化したのは3回、しっかりと覚えています。

 

最初は「オレンジ」でした。小学4年生の時に自己紹介カードに書いた覚えがあります。オレンジは太陽のイメージで、生活の中にオレンジ色があったら明るい気分になりました。当時使っていた鉛筆も、頻繁に着ていたTシャツもしっかりオレンジ色でした。周りの友達には、僕に対してオレンジ色のイメージをもってくれたら嬉しいなあなんて考えていました。今考えたら恥ずかしい話ですね。

 

次は「白」。中学生の頃です。当時は美術が好きで、「何色にもなれる色でありながら、どんな色も白にはなることができない」という性質に憧れを抱きました。あとはシンプルな色が1番かっこいいと思っていました。これも恥ずかしい話です。しかしある時気が付きました、白系統はとにかく汚れやすいんですね。履いていたスタンスミスや使っていたスマホケースが白の面影を失ってきた頃に、白への熱が冷めてしまいました。

 

さて、高校生の僕が好きになったのはJIS慣用色名では「明るい緑みの青」と定義される「ターコイズ」でした。なぜそんな色が好きだったのか、それは単純な理由で、僕が当時好きだった「私の少年」という漫画のカギとなる色だったから。好きな人の好きな色だったターコイズが、自分の色になっていく主人公に影響されて僕まで好きになってしまいました。エメラルドグリーンとは少し違って、透明感はないうえに何色にもなりきれないような、しかしどこか目を惹く外国の海のようなターコイズが好きでした。

 

そして今の僕が好きな色、それは「緋色」です。スカーレットレッド、深紅色とも呼ばれる、やや黄色味がある赤です。こちらもはじめは単純で、8歳の頃に僕のバイブルである「FAIRYTAIL」の「エルザ・スカーレット」から緋色の存在を知りました。日本では古代から茜の根で染めたものを緋色と呼び、中でも色合いの浅いものは浅緋と呼ばれるそうです。もともと赤と緋は同じ意味で、太陽や火をイメージさせます。

個人的にマーベル最強女子である「スカーレット・ウィッチ」は直訳したら「緋色の魔女」となるわけで、魔女も情熱的なイメージを抱かれる時代になったということでしょうか。

 

もし「想い」に色があるとしたら、それは何色だろう。そんな問いに平安時代の人々が出した答えが緋色でした。人を想う恋心→おもひ→ひいろ→緋色=想ひのいろ(おもいのいろ)となったそうです。ただの言葉遊びだと言えばそこまでですが、燃えるような熱い想いを連想させる色になったのは偶然ではないのではないでしょう。

 

そんなこんなで、オレンジから緋色に至ったということで何となく自分のルーツは「赤」にあるのではないか、と思うわけです。長々と自分語りをしてしまいました、反省します。

 

 

 

 

「専門家のようにルールを学べ。そうすれば芸術家のようにルールを破れる。」

パブロ・ルイス・ピカソ

 

先日パナソニック美術館に行った際に受け取った言葉です。彼の生涯尽きることのない創作意欲には心底驚かされるばかりで、僕にはまだピカソの何がすごいのかはわかりませんが、不思議とピカソが愛した女性は皆「綺麗」だと思わされました。その中でも特に目を引くのは口元と指先。私を見ろ!と言わんばかりの口元と、気のない顔とは対照的に際立つ指先の「赤」は、まるで彼女らの寂しさの色を赤で塗っているようでした。

 

今の時期は少し暑苦しい赤ですが、それでも笑顔の絶えない夏にしたいと思います!

また、これからも猛暑が続きますので、熱中症にはくれぐれもお気を付けください。

 

おわり