ご無沙汰しております。今年から三田キャンパスへ登校することになり、緊張とワクワクと暑さで汗が止まらない松永蓮太郎です。

さて、今回の部員日誌は生誕二十周年となる年を迎えるということでこれまでの人生で得た個人的人生観を発表したいと思います。

生きている上で人には何かしら試練が発生します。それは歳をとることに比例して、大きく逃れられないものになることが多いと思います。代表として出席しなければいけない会議、ここ一番の試合、人生の伴侶へのプロポーズ、会社のプレゼンなどなど。私たちはそれを「壁」などと表現したりし、よく聞く「神は乗り越えられる試練しか与えない」などと自身を鼓舞し、どうにかして試練を乗り越えようとします。

しかし子供の描く理想のヒーローアニメの様に確約された成功などあるはずもなく大一番での失敗は人生を送るにあたって例外なく誰もが経験することです。

静粛な会議中に爆音で屁をしてしまう、ここ一番での惨敗、プロポーズに失敗した挙句振られる、会社のプレゼンの資料が当日に消える。

その失敗の原因は、反対に成功の原因は総じて何なのでしょうか。私は持論として「運」であると考えます。

「人生は運で決まる」

これは昔からの祖父の口癖で、尊敬する祖父であったからこそ自らの経歴をすべて運で片付けるような発言にかつての未熟な私は負に落ちませんでした。

しかし最近その発言の確然たる理由となる人生の無常に気付きつつあります。考えてみてください。私たちは日常を過ごすにあたってどれだけ正解のルートを選択できているでしょうか。ちょうど一年前の部員日誌でバタフライエフェクトの概念について話させていただきました。（蝶の羽ばたきひとつで未来が変わるという説）

今日の失敗を運以外に決定するとするなら何が適当でしょうか？もちろん努力や覚悟の差はあると思いますが、ならば人の10倍努力した死ぬ覚悟で勝負に挑む者が必ず勝てるほど甘い世界に私たちは生きているのでしょうか。否、答えは明確です。

現実の世界でもよく見る光景ではないでしょうか。総合格闘技の試合で一瞬でKOされる選手、圧倒的実力差があると思われた試合で一本負けした柔道選手、九回裏2アウト満塁でサヨナラを打たれてしまう名投手。

彼らは皆努力不足でしょうか？覚悟が足りなかったのでしょうか？否、運であると考えます。

バタフライエフェクト的に言わせてもらえば朝ごはんのチョイスを間違えたのではないかと思います。ご飯かパンかによってその後の運命は大きく変わると思います。結構真面目に。

「運命」という言葉を使いましたが読んで字の如く、命を運ぶと書いて運命、もしくは運と命（人生）は密接に関わり似ているものだから組み合わせて作られた言葉なのでしょうか。それとも運が命を運ぶからこそ運命なのでしょうか。

最近「バガボンド」という宮本武蔵の生涯を描いた漫画を読んでいるのですが、作中で出てくる名言に「天と繋がっているが故に自由」という言葉があります。これは運命はお天道様によって完璧に決まってしまっているがそれが故に完璧に自由であるという意味の言葉です。何を言っているか理解できないかもしれませんが私はこの言葉に心打たれました。

現在のようにある程度は個人個人に生きる術が与えられ生き方が固定されてしまっている時代とは違い、かつては日本を斬り登ることも天下無双を謳うことも、愛する人と乱世を逃げ延びることも運命だとして選択する自由が人間には与えられていたということが作中のテーマとしてピックアップされていたのだと解釈しています。今を生きる我々にも運命を選択することは可能です。

さて、ここまでの話をまとめると、人生は運で回っていて、さらには辿る人生の道筋はお天道様に決められてしまっておりそれが俗に言う「運命」ということです。どうでしょう？最近の私の人生観、勝負観なのですがあまりに気楽すぎると笑うでしょうか？私もまだまだ未熟ですので滑稽な説だと言われても何も言い返せません。

ただ一つ言えることはこれまでの20年間は間違いなく運によって決まっていた、因果的で不可思議な運命と呼ばざるを得ないミステリアスなパワーが働いていて自分が今ここに生きているということ。これは確信できます。

今この文章を読んでいただいている皆様、愛してくれる家族、共に切磋琢磨するユニークな仲間、恩師や出会ったことのないタイプの友人。広い世界で出会って分かり合えてるなんて運命以外に説明できないでしょう。

バナナはおやつにはいるのか、エルマとエイミーは共に生きられなかったのか、エイハブ船長は白鯨に復讐はできなかったのか、宮本武蔵と佐々木小次郎は友達になれなかったのか、帝はかぐや姫と結ばれることはできなかったのか、私たちはどう生きるのか。

運命は決められていますが、だからこそ選択の自由が現代に生きる私たちにすらも与えられています。

無論、選択した運命の結果、会議中に爆音で放屁してしまったり、試合で惨敗してしまったり、赤点を取ってしまったり、イケると思った子に振られたり、ソーシャルゲームのガチャで当たりが出なかったりetc……

時には運命が良くない事態を連続して引き起こすこともあるかもしれません。見るに堪えない醜態を晒すかもしれません。しかし「天は笑わない」。同じくバガボンドの大好きなセリフです。

生誕二十周年を迎えるにあたってこれまでの人生で得た人生観をまとめてみました。

今一度自分の芯を確かめます。「人生は運である」「勝負は時の運」！

もし迷ったり気負ってしまっている方がいるならもう一度あなたがあなたたらしめる理由を、幸運を振り返ってみるといいかもしれませんね。

仲間と出会えた運命、心動かされたアーティストに出会えた運命、尊敬すべき師に出会えた運命、憧れの存在を見つけた運命、他の誰でもない家族に育ててもらった運命、母に産んでもらった運命、何よりあなたがあなたである運命。

今のあなたはあなたの運命の選択の結果です。過去の自分！よくぞ数ある運命の中で今に繋がる運命を選択した！と褒めたくなりませんか？

さて、最後は生誕二十周年を記念して運命に感謝して終わりたいと思います。

先生方、チームメイト、友人、家族、応援してくださる方々、お陰様で良い運命を送れています。今年で20歳となる未熟な私ですが、これからもよろしくお願いいたします。出会いに感謝！

そしてぺこら。いつも楽しい配信ありがとう。ぺこーらに出会えた運命が今の松永蓮太郎を作ってるよ。ありぺこ。

最後の最後に台無しにしてしまい申し訳ありません。こんな私ですが引き続き末永くよろしくお願いします。

拙い文章ですが、ご精読ありがとうございました。