ご無沙汰しております。総合1年の島田智宏です。
春の到来が日を重ねるごとに強く感じられる今日この頃でございますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。おかげさまで、2年生に進級することができました。4月からの新たな学校生活に胸を躍らせております。今月18日より最寄り駅から湘南台駅まで、一本で通学できるようになったこともあり、ますます楽しみでなりません。
同期の井口が「出会いと別れ」について言及しておりました。今回は、僕も自身の出会いと別れについて書かせて頂こうと思います。拙い文章ではございますが、しばしご辛抱下さい。
[別れ]
先日、二つの大きな別れを経験しました。恋愛での別れ、そして白帯との別れです。
話は変わりますが、映画「Titanic」を視聴しました。社会的な階級を超え、身の悶えるような愛の渦へと身を委ねたジャックとローズの姿には大変感銘を受けました。薦めて頂いた蓮太郎先輩とは、映画における音楽の効果について話が盛り上がり、音楽と映像には底知れないポテンシャルがあると感じました。ここで、一つ問題提起をしてみます。
理想は現実を損なわせるのではないか、という問いです。
「Titanic」然り、「First Love」や「君の名は」のような恋愛を描いた映画・ドラマの展開は、現実ではありえません。できることなら、一目ぼれしたお相手の方に「君の名は」と言ってみたいものです。ジブリ映画についても同じことが言えます。宮崎駿監督作品の多くは、自然がテーマとなっています。顕著なのは「となりのトトロ」でしょう。幼少期の頃、数えきれないほどこの映画を見ていました。サツキやメイの住む家に憧れ、保育園の近くの森でトトロを探したことがあります。でも見つかりませんでした。ジブリの中の「美しい自然」や「美しい生命体」は現実ではありえないのです。空もあんなに青くなければ、木もあんなに緑ではありません。サンのような美少女もいなければ、飛べる豚もいません。
現実を風刺することで、その美しさを享受しようとした結果、かえって現実ではあり得ない理想を植え付けられた人間が、現実に失望することになったのです。更に困ったことに、理想は進化します。脳内で刷新し続けられる、と言い換えても良いかもしれません。とすれば、反比例的に我々の現実世界における満足度は下がり続け、結果的にその失望感を「コンテンツへの時間の投資」= 映画、漫画、アニメ、アイドル という理想で埋め合わせようとします。もう逃げられないのでしょうか。人はそういう生き物だと割り切ってしまっていいのでしょうか。
そんなことを、前者の別れから連想しています。ちなみに、僕の初恋はアニメ「CATSEYE」の瞳さんです。初めから理想の世界で生きている僕に現実の恋を実らせることは出来ないのでしょうか。とは言いつつも、女優の有村架純さんも大好きです。知らんがな。
続きまして、白帯との別れについてです。3月上旬に黒帯が届きました。早速着けております。やはり道着には黒帯が似合いますね。そんな風に心浮かれている僕ですが、同時に「初心者マーク」が外されたことで、猛獣たちの檻の中に入れられてしまった気分でもあります。黒帯を着ける以上、それに見合った立ち振る舞いと、覚悟が必要です。礼儀作法はもとより、一層稽古やトレーニングに励む志を体現していかなくてはなりません。4月以降は僕も先輩になるので、道場の内外でお手本となれるような人間になりたいと思います。
[出会い]
既に入寮している大月君をはじめとして、4月から新1年生となる山元君、石畠君、石村君の計4名が稽古に参加してくれています。中でも、山元君には脱帽です。これまで、部内ではかなり引き締まった身体をしていると自負していたのですが、山元君の横に並ぶと恥ずかしくなります。何より、トレーニングの質と量のどちらもレベルが違います。やると決めたらやり切る彼の姿勢には、見習うべき点が多くあると感じ、最近のトレーニング中は頭の中で山元君が僕の動きを見ているイメージをしています。「え、先輩それで終わりですか。」という低く落ち着いた声が脳内に響きます。頑張ります。
入部から早くも6か月が経過し、慣れが生じてきましたが、それを緩みにせず、後輩たちを刺激として更に精進して参る所存でございますので、改めてご指導ご鞭撻の程何卒宜しくお願い申し上げます。
ここまで長々と書き連ねて参りましたが、いつもご精読下さりありがとうございます。今回はここで失礼させて頂きます。
おわり。