おはようございます。総合政策学部1年の島田智宏です。例年に比べ遅いものの、銀杏並木の黄色が日吉を飾り、冬の空気が漂い始めている今日この頃で御座いますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。僕は、新生都倉軍団の一員として毎日稽古に励んでおります。

さて、柔道部に入部して早2か月が経過致しました。お客様期間が終わり、最近は乱取り稽古に参加させて頂けるようになりました。日々の稽古の中で感じているのは、柔道の難しさです。釣り手、引き手、身体の向き、足の位置、膝の脱力、背筋、、、マルチタスクという言葉は柔道の為に生まれたのではないかと思うほどです。しかし、くよくよしていても何も変わりません。何をどうすれば強くなれるのか考え続ける事が大切だと思います。そこで、今回は”強さ”を自分なりに少し考えてみました。

本日誌のタイトルである「強いって何ですか。」というセリフに思わず笑みがこぼれた読者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そう、日本ボクシング漫画の金字塔「はじめの一歩」の主人公である幕ノ内一歩が、チャンピオン鷹村守へ言った名台詞です。いじめられっ子だった一歩がボクシングの世界に飛び込み、強さを追求するというストーリーなのですが、近頃その設定に自分を重ねてしまいます。柔道の世界に飛び込み、強さを求めるという点において類似しているからです。

では、「強さ」とは何でしょう。恐らく、殆どの人が 強い=勝つ と認識していると拝察されますが、それでは柔道でなくともよいはずです。サッカーであれ将棋であれビデオゲームであれ、勝てば良い訳ですし、それは僕の考える強さではありません。柔道を新たに始めた者にしか得られない強さ、それは「自分の弱さを認められる強さ」だと考えます。自分の弱さとは、エゴです。つまり、「僕」ではなく「俺」の部分です。エゴはすべての人間に内在しているもので、人間から謙虚心を奪い、傲慢にします。マウントを取る人は正にエゴで動いている人です。人は比較の生き物ですから、エゴがあるのは至極当然の事で、「俺」は人よりも出来るはずで才能があると思っています。このエゴに真摯に向き合える事が強さです。余談ではありますが、スラムダンクの作者である井上雄彦氏が宮本武蔵をテーマに書いた「バガボンド」という漫画があります。その中で武蔵の幼馴染みとして描かれている本位田又八という人物は、正にエゴと向き合い続けた人物であると言えます。興味のある方は是非ご覧ください。

最後に、先日の早慶戦を見て、僕はとても感動しました。ここでは多くは語りませんが、先輩方の雄姿を見て、自分もあの舞台で戦いたいと感じたのは確かです。心・技・体すべてにおいて未熟ですが、日々精進して参る所存ですので、ご指導ご鞭撻のほど何卒宜しくお願い致します。

ご精読ありがとうございました。