失礼いたします。一年の松永蓮太郎です。最近は雨の日が多くなっておりますが皆さんはどのように感じられておりますでしょうか。何をするにもやる気が出ないという方もいるでしょう。私は雨の独特な匂いに毎年懐かしさを感じてしまいます。アスファルトが濡れて出す匂い、乱取りをしていると感じる道着の汗の匂い、さまざまな匂いがこれまでの夏の記憶を呼び覚まします。皆さんはどうでしょう。

 さて、今回なのですが「バタフライエフェクト」という概念を紹介しようと決めておりました。言葉自体を聞いたことがないという方が多いかもしれません。しかし言葉の意味としては「ほんの些細な行動や選択が将来に大きく関係してくる」というよく聞くアレです。語源は。とある学者がブラジルの蝶の羽ばたきはテキサスでトルネードを起こすのか、ということを言い出したことでした。

 7月からはジュニアをはじめとして全学などさまざまな大会が開かれることとなっていますが、その大会で良い結果を出すにはと必然的に考えてしまいます。そのときにこのバタフライエフェクトの概念を持ち出すと今日何を食べるかすらもとても重大な分岐点かのように思えてきます。良い結果に辿り着くには無数に分岐したルートでより最善に近いルートを選ぶ必要があります。そう考えると戻れない迷路の真ん中にいるようで、「人生って難しくないか?」と感じてしまいます。しかしスポーツ選手においては大まかな正解のルートを導き出す能力を誰しもが持っています。ずばりその能力の名前は「克己」。己の欲望に勝って進んだルートが負け続けたルートより悪い結果をもたらすなんてことは限りなくゼロだと感じませんか?しかしこれはあくまでも大前提、報われない努力がある中で努力すらしないのは言語道断、葛藤の末自分の欲望に打ち勝ってようやく私たちはバタフライエフェクトの概念にたどり着くことができるのです。人間が人間たる理由である葛藤の先で待つ幾千と伸びるルートの選択を誤らず、最善の結果を導けるようまずは欲望に打ち勝ちたいところです。欲望に打ち勝てないようでは食べたいときに食べ、寝たいときに寝る犬と差はありませんから。犬は嫌です。アニメが見られませんから。人間の私がこれからの試合でトルネードを巻き起こすことができるのか、是非見守っていただけると幸いです。

 

 今年の夏はどんな匂いが記憶されるのか、楽しみながら、大切に過ごしたいと思います。

 ご精読いただきありがとうございました。