ご無沙汰しております。法学部2年の細谷です。

昨日の雪は思ったよりも影響がなかったようで私自身ほっとしております。また雪マークがついている日が近々あるようですので、お気を付けください。

柔道部は昨日より、稽古を再開しました。マスク着用のもと、感染には注意を払いながら練習をしています。早速初日を終えて、身体が軽く悲鳴を上げていますが、少し辛抱すれば元の体に戻ると信じて頑張ります。

 

さて、今回の日誌ではオードリー若林さんの本を通じて感じたことを述べたいと思います。具体的には「ナナメの夕暮れ」「表参道のセレブ犬とカバーニヤ要塞の野良犬」の2冊です。おそらく店頭で目にしたことがある人もいるかもしれません。それです。

ナナメの夕暮れにおいて当初若林さんは、人見知りで、自意識過剰で、社会に意義を見出すことが出来ない偏屈で、正直言ってどうしようもない人だったということが分かります。タイトルのナナメとは斜に構える、という意味を表して、それが夕暮れる、つまり年を経てそのような考えが徐々に消えていったということを表しています。内容を詳細に述べると長くなってしまうので省きますが、この本で私は深く共感する部分が多々ありました。私のように決して良い人間ではない人、社会に漠然とした行き辛さを感じている人はぜひ読んでほしいです。世界を肯定的に見ることが出来るようになる方法が経験談とともに述べられています。

表参道の本は簡単に言うとキューバ旅行記です。私たちが都会の息苦しさを忘れるために自然を味わいに行くのと同じ感覚です。ナナメの夕暮れでは世界の行き辛さを内面の問題としていましたが、こちらの本では日本の社会制度(新自由主義)、すなわち外面に問題を置いています。その問題をキューバの人々、世界観と対比する形で述べられています。この本はキューバという国の魅力がまるで体験しているかのように伝わる点もありますが、ナナメの夕暮れを読んだ後でこの本を読むことで彼のパーソナリティの変化をより強く感じることが出来るという点にも魅力があると思います。この皮肉たっぷりのタイトルに少しでも惹かれた人はぜひ読んでみてください。

以上ですね。私がこの本を読むに至ったのも友達に「若林と似てるね」と言われたのが発端でした。学びが少ない本と学びが多い本がありますが、それの1つの要因としてあまりにも自分と乖離している内容だと消化できないという点があるのかなと感じました。そういう意味で学びが多い本だったのかな。哲学書のように解釈に時間を要することもないため、読書習慣がない人も手軽に読めるというのがこの本が売れた要因だったのだろうと思います。

最後にナナメの夕暮れの中で印象的だった部分を引用して終わります。

昔から言っているのだが、他人の目を気にする人は“おとなしくて奥手な人”などでは絶対にない。心の中で他人をバカにしまくっている、正真正銘のクソ野郎なのである。その筆頭が何を隠そう私である。
〜略〜
価値下げによる自己肯定は楽だから癖になる。