こんばんは。主将の都倉です。
部員日誌の更新頻度が急に高くなり、こんなところで部員数の減少を感じています。

現在、10年に1度と言われる最強クラスの寒波が日本を襲っていますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

最重量級の私は、20年モノのミートテックとお気に入りのマフラーのお陰でなんとか元気に過ごせています。

最近、試験やら就活やらで何かと忙しく、落ち着いて何かをじっくり考える時間がなかなかありません。この部員日誌は色々と考えを巡らせなければ書けないので、内省をする非常に良い機会だと思います。

今回は原点に立ち返って、なぜ柔道をするのか?という問いについて考えてみたいと思います。冷静になると、柔道は決して柔らかくはない畳の上に投げつけられたり、首を絞められたり、腕を折られそうになったり(たまに折られる)する非常に危険な競技ですが、かれこれ16年?程度続けています。

こんなにも苦しくて辛い競技を続けているのには何かしらの理由があるはずです。

私は大学までレスリングをしていた(柔道もかじっていた)父親の影響で柔道を始めました。
始まりはちょうど5歳の頃です。
何かスポーツをやらせたいという両親の意向で、地元の体育館で行われているレスリング教室の見学に行きました。

しかし、そのレスリング教室は全国大会常連で、レスリング関係者なら誰もが知る超有名鬼コーチが代表を務める、軍隊のような教室でした。当時、気が弱く、しんどいことが嫌いだった私はその気迫のこもりまくった稽古に完全にビビってしまったのです。

やりたくないと言っても元レスラーの父に丸め込まれてしまうだろうという勘のようなモノが働き、妥協案として隣で行われていた、のほほんとした雰囲気の柔道教室に入りたい!と両親に懇願しました。これが私と柔道との出会いです。まさかの消去法で柔道を選んだのです。

こんな感じでレスリングから逃れるために始めた柔道ですが、最初からなかなかキツかったです。実は週5日間も練習があり、身体が大きいが故に将来を嘱望されてしまった私は、若いコーチにつきっきりで延々としごかれる日々を過ごすことになったのです。

最初は、今まで経験したことのない苦しい練習に辟易して、初めて出た試合でも一回戦で負けてしまったことから、今すぐにでも柔道を辞めたいと思っていました。

しかし、2回目に出場した大会で優勝することができ、このことがきっかけとなって柔道にのめり込んでいきました。
もちろん、自分が優勝したという事実も嬉しかったですが、指導してくれた先生方や家族が喜んでくれたのが1番嬉しかった記憶があります。特に、柔道のことになると鬼のように厳しかった父が大喜びして、めちゃくちゃ褒めてくれたのは印象深いです。

柔道にのめり込んだきっかけはもう一つあります。小学校6年生の時、初めて全国大会に出場したことです。僕のチームは身体も小さく、個人戦では勝ち上がれない選手ばかりでしたが、全員が粘り強い柔道を展開して、下馬評を大きく覆して全国大会出場を決めました。この時に、チームで勝つことの喜びを知りました。
小学生ながら、週7日間、しかも土日は3部連(朝昼晩各2-3時間)という猛稽古を一緒にこなした当時のチームメイトは今でも帰省するたびに会う親友です。

このように、柔道を通じて素晴らしい出会いや貴重な経験をさせていただくなかで、徐々に柔道が生活の中心になっていました。あのとき、柔道を始めていなければ、慶應に入学することもなければ、塾柔道部に出会うこともなかったと思うと、非常に感慨深いです。人生は巡り合わせですね。レスリングから逃げた5歳の自分には大変感謝しています。

こんな感じでつらつらと書いてきましたが、僕が柔道を辞めない理由は2つだと思います。

1つ目は、僕が頑張ることで喜んでくれる人たちが沢山いるからです。周囲の大切な人々はもちろん、常日頃指導してくださる先生方や監督、いつも支えてくださるOBの先輩方など、あげたらキリがないほどです。そういった方々のためにも、頑張りたい!と思います。

2つ目は、チームで勝つことに魅せられたからです。先述したことが原体験となり、チームで大きな目標に向かって挑むこと、目標を達成することが大好きなのだと思います。
もちろん個人戦もめちゃくちゃ大事だし、勝ちたいと強く思いますが、僕にとって団体戦はやはり特別なものです。

そんな大好きな柔道を真剣にできるのもあと10ヶ月です。悔いの残らないように、頑張り抜きたいと思います。

尊敬する澁沢先輩にも、あと10ヶ月、余計なことは考えずに没頭した方がいいよ。と言われました。それも、周りから見て異常なくらいにのめり込んだ方がいいよ。と。泣いても笑ってもあと10ヶ月、周囲に引かれるくらい柔道に没頭してみようと思います。是非みんなも、外部の方から頭がおかしいと思われるくらい、柔道に没頭しましょう。そうすると自ずと稽古の質も高まってくると思います。


早慶戦優勝杯「奪還」という目標は果てしなく感じるかもしれませんが、部員全員の力を結集すれば必ず達成できます。

まずはWCTそして慶甲戦勝ちにいきましょう!

しばらく寒い日が続きますので、皆様におかれましてはくれぐれもご自愛ください。
それでは。

おわり。